~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
第1页/共1页
~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~想做和尚的狐狸~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、江戸の小石川(こいしかわ)の町にあるお寺の学校に、沢蔵司(たくぞうし)と言う若い男がお坊さんになるためにやってきました。
很久很久以前,在江户的小石川镇上某个寺庙学校里,有一个为了做和尚而来的叫沢藏司的年轻男子。
沢蔵司はとても頭が良くて、前からいる先輩たちをどんどん追い抜いていきました。
沢藏司头脑聪明,渐渐地追上了以前的前辈们。
そして何年もしないうちに、「沢蔵司は、秀才だ」と、みんなに言われるようになりました。
而且没几年,大家都这样说他:“沢藏司是个才子。”
ところが毎日お寺へ学びに来るのに、沢蔵司がどこに住んでいるのか知っている者は誰もいません。
可是虽然每天都来寺庙学习,却没有人知道沢藏司住在哪里。
和尚さんに聞いても、知らないというのです。
问了师父也说是不知道。
「そう言えばこの前、あいつのあとをつけて行ったが、お寺の裏の森の辺りで見失ってしまったんだ」学校の友人たちはそう言って、首をかしげていました。
“这样一说,以前跟踪过那家伙。在寺庙后面的森林附近就跟丢了。”学校的朋友们这样说着歪着头想了下。
学校の友人たちと同じように、お寺の門前にあるそば屋の主人も沢蔵司の事を不思議に思っていました。
和学校里的朋友一样,寺庙门前一家荞麦店的老板也觉得沢藏司的事不可思议。
沢蔵司は毎晩のようにお店へやって来て、そばを食べたり買って帰ったりするのですが、お店に来るのは決まって誰もお客がいない時なのです。
沢藏司每天晚上都会到店里来,在店里吃荞麦面,或是打包回去,但是一定会在店里没有人的时候才来。
そこでそば屋の主人も、ある夜、ひそかに沢蔵司のあとをつけてみました。
所以荞麦店里的老板有个晚上偷偷地跟踪了沢藏司。
しかし学校の友人の時と同じように、沢蔵司はお寺の裏の森の辺りで姿を消してしまいました。
可是和学校朋友跟踪他时一样,沢藏司在寺庙后面的森林附近就消失了。
「あれ、どこへ行ったんだ?」そば屋の主人はちょうちんを取りに帰ると、沢蔵司が消えたあたりを調べて見ました。
“哎呀,去哪里了?”荞麦店老板去拿了灯笼来,调查了沢藏司消失的附近范围。
すると草むらの中に、そばをつつんであった竹の皮がたくさんすてられていたのです。
然后在草群中看到扔着很多包荞麦用的竹壳。
「なるほど。これでわかった。あの沢蔵司は、この森に住むキツネだ」そば屋の主人は納得すると、お店へ帰って行きました。
“原来如此。这样就明白了。那个沢藏司是住在这个森林里的狐狸啊。”荞麦店的老板知道这个之后就回到店里去了。
すると次の日から、沢蔵司はお寺にもそば屋にも来なくなったのです。
自那天之后,沢藏司就再也没有去过寺庙或是荞麦店。
それから何年かたったある日の事、沢蔵司は突然、お寺の和尚さんをたずねて来ました。
几年之后,有一天,沢藏司突然来拜访寺庙的师父。
そして和尚さんに、「自分はお寺の裏の森に住む二百才の白ギツネです。お坊さんになりたくて、勉強をしていました」と、打ち明けると、白ギツネの姿になって森に消えていったそうです。
而且对和尚坦白道:“我是住在这个寺庙后面森林里的白狐狸,我已经二百岁了。因为想做和尚,所以来这里学习。”之后,就变成白狐狸消失在森林里了。
むかしむかし、江戸の小石川(こいしかわ)の町にあるお寺の学校に、沢蔵司(たくぞうし)と言う若い男がお坊さんになるためにやってきました。
很久很久以前,在江户的小石川镇上某个寺庙学校里,有一个为了做和尚而来的叫沢藏司的年轻男子。
沢蔵司はとても頭が良くて、前からいる先輩たちをどんどん追い抜いていきました。
沢藏司头脑聪明,渐渐地追上了以前的前辈们。
そして何年もしないうちに、「沢蔵司は、秀才だ」と、みんなに言われるようになりました。
而且没几年,大家都这样说他:“沢藏司是个才子。”
ところが毎日お寺へ学びに来るのに、沢蔵司がどこに住んでいるのか知っている者は誰もいません。
可是虽然每天都来寺庙学习,却没有人知道沢藏司住在哪里。
和尚さんに聞いても、知らないというのです。
问了师父也说是不知道。
「そう言えばこの前、あいつのあとをつけて行ったが、お寺の裏の森の辺りで見失ってしまったんだ」学校の友人たちはそう言って、首をかしげていました。
“这样一说,以前跟踪过那家伙。在寺庙后面的森林附近就跟丢了。”学校的朋友们这样说着歪着头想了下。
学校の友人たちと同じように、お寺の門前にあるそば屋の主人も沢蔵司の事を不思議に思っていました。
和学校里的朋友一样,寺庙门前一家荞麦店的老板也觉得沢藏司的事不可思议。
沢蔵司は毎晩のようにお店へやって来て、そばを食べたり買って帰ったりするのですが、お店に来るのは決まって誰もお客がいない時なのです。
沢藏司每天晚上都会到店里来,在店里吃荞麦面,或是打包回去,但是一定会在店里没有人的时候才来。
そこでそば屋の主人も、ある夜、ひそかに沢蔵司のあとをつけてみました。
所以荞麦店里的老板有个晚上偷偷地跟踪了沢藏司。
しかし学校の友人の時と同じように、沢蔵司はお寺の裏の森の辺りで姿を消してしまいました。
可是和学校朋友跟踪他时一样,沢藏司在寺庙后面的森林附近就消失了。
「あれ、どこへ行ったんだ?」そば屋の主人はちょうちんを取りに帰ると、沢蔵司が消えたあたりを調べて見ました。
“哎呀,去哪里了?”荞麦店老板去拿了灯笼来,调查了沢藏司消失的附近范围。
すると草むらの中に、そばをつつんであった竹の皮がたくさんすてられていたのです。
然后在草群中看到扔着很多包荞麦用的竹壳。
「なるほど。これでわかった。あの沢蔵司は、この森に住むキツネだ」そば屋の主人は納得すると、お店へ帰って行きました。
“原来如此。这样就明白了。那个沢藏司是住在这个森林里的狐狸啊。”荞麦店的老板知道这个之后就回到店里去了。
すると次の日から、沢蔵司はお寺にもそば屋にも来なくなったのです。
自那天之后,沢藏司就再也没有去过寺庙或是荞麦店。
それから何年かたったある日の事、沢蔵司は突然、お寺の和尚さんをたずねて来ました。
几年之后,有一天,沢藏司突然来拜访寺庙的师父。
そして和尚さんに、「自分はお寺の裏の森に住む二百才の白ギツネです。お坊さんになりたくて、勉強をしていました」と、打ち明けると、白ギツネの姿になって森に消えていったそうです。
而且对和尚坦白道:“我是住在这个寺庙后面森林里的白狐狸,我已经二百岁了。因为想做和尚,所以来这里学习。”之后,就变成白狐狸消失在森林里了。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~被金钱迷惑的负心汉~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、都のはずれに、たいそう貧乏な男が住んでいました。
很久很久以前,在都市边上住着个很穷很穷的男子。
ところがその男の知り合いが、とても出世して遠い国のお殿さまになったのです。
可是,这个男子的朋友,却很成功得做了远方国家的老爷。
そこで男はそのお殿さまの家来として、ついて行くことになりました。「これでやっと、自分にも運がむいてきたぞ」と、喜んでみたものの、男には旅の支度をする金さえありません。
于是这个男子决定就做老爷的家丁跟着去。“这样,总算自己也会有好运了。”虽然很高兴得期待着,但是这个男子却连旅途的钱都没有。
それで男は長い間連れそった優しい女房を捨てて、金持ちの家の新しい女をめとり、その女に金を出してもらうことにしたのです。
于是男子就抛弃长期以来都跟随左右的贤惠的老婆,娶了有钱人家的女子,让那个女子出钱。
ところが新しい女房はわがままで、男に不平ばかり言っています。
可是那新老婆却只会对男子发牢骚。
そのうちに男は、だんだん前の女房が恋しくなってきました。
渐渐的,男子开始怀念以前的妻子。
けれど金を出してもらった手前、新しい女房を追い出す訳にもいきません。
可是刚让新妻子出了钱,也不能驱赶她。
「今の女房とは、形だけの夫婦。ああっ、貧乏でもよいから、前の女房と暮らしたいのう」男は次第に、そう思うようになっていました。
“现在的老婆只是形式上的妻子。啊,穷点也可以啊,好想和以前的妻子一起生活啊”男子渐渐地这样想。
そのうち何年かたち、殿さまはまた京へ戻ることになったのです。
过了几年之后,老爷决定再次回京都。
「これで、あいつに会う事が出来る」男は京に着くと新しい女房を実家へ帰して、すぐに元の自分の家へ戻りました。
“这样就能见到她了吧”男子一到京都,就让新老婆回了老家,自己马上回了自己的老家。
ところが家についてみると、とても人が住んでいるとは思えないほどのひどい荒れようです。
可是,到家一看,却发现已经荒芜得不像人住的地方了。
「これが、わしの家だろうか?」と、男は門の前に立ちすくみました。
“这是我的家吗?”男子呆呆得站在门前。
「女房の奴、わしを恨んで出て行きおったに違いない。いや、悪いのはわしだ。女房をせめても、仕方ない」そう思いながらも中に入ってみると、いつもの場所に女房が座っているではありませんか。
“这老婆,一定是恨我,所以走掉了吧。不,错的人是我。就算责怪她,也没有办法。”一边这样想着,一边走到里面看,发现妻子依然坐在老地方。
「お前、待っていてくれたのか!」男は女房のそばへかけ寄り、しっかりと抱きしめました。
“你,还在等我吗!”男子飞奔到妻子身边,紧紧地拥住她。
「あなた、お帰りなさい」女房は文句一つ言わず、嬉しそうに男の顔を見ました。
“亲爱的,你回来了”妻子没有说一句怨言,高兴地看着男子的脸。
「許してくれ。わしが悪かった。わしの女房はお前だ。もう決して、離すまいぞ」
“请你原谅我。是我错了。我的妻子就是你。再也不会离开你了。”
二人は夜のふけるのも忘れて語りあい、明け方になって、やっと寝床に入ったのです。
两人聊着聊着都忘记了时间,直到第二天早上才入睡。
久しぶりのわが家に、男は安心してぐっすりと眠りました。
久违了的自己的家,男子安心得睡得很香。
それから、どのくらいすぎたでしょう。
之后,不知道过了多久。
男が目を覚ました頃には、もう日が差し込んでいました。「いやあ、よく眠った」と、女房を見て、男は、「あっ!」と、驚いて飛び起きました。
男子醒来的时候,太阳都已经下山了。“呀,睡得好舒服啊”男子看妻子时,“啊”的一声尖叫,跳了起来。
それもそのはず、なんとそこには、骨だけになった女房の死骸が横たわっているのです。
他这样也是合情合理的,因为躺在身边的是只剩下骨头了的妻子的尸体。
「これはいったい、どうしたことじゃ!?」男は寝まきのまま隣の家へ飛び込み、妻の事を尋ねました。
“这到底是怎么回事!?”男子穿着睡衣就跑到隔壁邻居家,询问了妻子的事情。
すると、隣の家の人が言いました。「ああ、その人なら去年亡くなられましたよ。何でも、ご主人が新しい奥方を連れて遠い国へ行ってしまったとかで、それはひどく悲しんでおられてのう。そのうち病に倒れられて、死んでしまわれたそうな。お葬式をする人とてなく、亡骸もそのままだというので、怖がって近寄る人もありません」
邻居就这样说道:“啊,那个人啊,去年就过世了。因为她丈夫带着新妻子去了很远的国家,导致过度悲伤。然后就病倒死了。也没有人给她办葬礼,尸体也就那样放着了。因为害怕所以也没人敢接近。”
「では昨日あったのは、女房の幽霊だったのか」そう思うと男は急に恐ろしくなり、そのまま逃げ出すとどこかへ消えてしまいました。
“那么昨天见到的就是妻子的鬼魂了”男子这样想着就感到万分恐怖,就这样逃得不见踪影。
むかしむかし、都のはずれに、たいそう貧乏な男が住んでいました。
很久很久以前,在都市边上住着个很穷很穷的男子。
ところがその男の知り合いが、とても出世して遠い国のお殿さまになったのです。
可是,这个男子的朋友,却很成功得做了远方国家的老爷。
そこで男はそのお殿さまの家来として、ついて行くことになりました。「これでやっと、自分にも運がむいてきたぞ」と、喜んでみたものの、男には旅の支度をする金さえありません。
于是这个男子决定就做老爷的家丁跟着去。“这样,总算自己也会有好运了。”虽然很高兴得期待着,但是这个男子却连旅途的钱都没有。
それで男は長い間連れそった優しい女房を捨てて、金持ちの家の新しい女をめとり、その女に金を出してもらうことにしたのです。
于是男子就抛弃长期以来都跟随左右的贤惠的老婆,娶了有钱人家的女子,让那个女子出钱。
ところが新しい女房はわがままで、男に不平ばかり言っています。
可是那新老婆却只会对男子发牢骚。
そのうちに男は、だんだん前の女房が恋しくなってきました。
渐渐的,男子开始怀念以前的妻子。
けれど金を出してもらった手前、新しい女房を追い出す訳にもいきません。
可是刚让新妻子出了钱,也不能驱赶她。
「今の女房とは、形だけの夫婦。ああっ、貧乏でもよいから、前の女房と暮らしたいのう」男は次第に、そう思うようになっていました。
“现在的老婆只是形式上的妻子。啊,穷点也可以啊,好想和以前的妻子一起生活啊”男子渐渐地这样想。
そのうち何年かたち、殿さまはまた京へ戻ることになったのです。
过了几年之后,老爷决定再次回京都。
「これで、あいつに会う事が出来る」男は京に着くと新しい女房を実家へ帰して、すぐに元の自分の家へ戻りました。
“这样就能见到她了吧”男子一到京都,就让新老婆回了老家,自己马上回了自己的老家。
ところが家についてみると、とても人が住んでいるとは思えないほどのひどい荒れようです。
可是,到家一看,却发现已经荒芜得不像人住的地方了。
「これが、わしの家だろうか?」と、男は門の前に立ちすくみました。
“这是我的家吗?”男子呆呆得站在门前。
「女房の奴、わしを恨んで出て行きおったに違いない。いや、悪いのはわしだ。女房をせめても、仕方ない」そう思いながらも中に入ってみると、いつもの場所に女房が座っているではありませんか。
“这老婆,一定是恨我,所以走掉了吧。不,错的人是我。就算责怪她,也没有办法。”一边这样想着,一边走到里面看,发现妻子依然坐在老地方。
「お前、待っていてくれたのか!」男は女房のそばへかけ寄り、しっかりと抱きしめました。
“你,还在等我吗!”男子飞奔到妻子身边,紧紧地拥住她。
「あなた、お帰りなさい」女房は文句一つ言わず、嬉しそうに男の顔を見ました。
“亲爱的,你回来了”妻子没有说一句怨言,高兴地看着男子的脸。
「許してくれ。わしが悪かった。わしの女房はお前だ。もう決して、離すまいぞ」
“请你原谅我。是我错了。我的妻子就是你。再也不会离开你了。”
二人は夜のふけるのも忘れて語りあい、明け方になって、やっと寝床に入ったのです。
两人聊着聊着都忘记了时间,直到第二天早上才入睡。
久しぶりのわが家に、男は安心してぐっすりと眠りました。
久违了的自己的家,男子安心得睡得很香。
それから、どのくらいすぎたでしょう。
之后,不知道过了多久。
男が目を覚ました頃には、もう日が差し込んでいました。「いやあ、よく眠った」と、女房を見て、男は、「あっ!」と、驚いて飛び起きました。
男子醒来的时候,太阳都已经下山了。“呀,睡得好舒服啊”男子看妻子时,“啊”的一声尖叫,跳了起来。
それもそのはず、なんとそこには、骨だけになった女房の死骸が横たわっているのです。
他这样也是合情合理的,因为躺在身边的是只剩下骨头了的妻子的尸体。
「これはいったい、どうしたことじゃ!?」男は寝まきのまま隣の家へ飛び込み、妻の事を尋ねました。
“这到底是怎么回事!?”男子穿着睡衣就跑到隔壁邻居家,询问了妻子的事情。
すると、隣の家の人が言いました。「ああ、その人なら去年亡くなられましたよ。何でも、ご主人が新しい奥方を連れて遠い国へ行ってしまったとかで、それはひどく悲しんでおられてのう。そのうち病に倒れられて、死んでしまわれたそうな。お葬式をする人とてなく、亡骸もそのままだというので、怖がって近寄る人もありません」
邻居就这样说道:“啊,那个人啊,去年就过世了。因为她丈夫带着新妻子去了很远的国家,导致过度悲伤。然后就病倒死了。也没有人给她办葬礼,尸体也就那样放着了。因为害怕所以也没人敢接近。”
「では昨日あったのは、女房の幽霊だったのか」そう思うと男は急に恐ろしくなり、そのまま逃げ出すとどこかへ消えてしまいました。
“那么昨天见到的就是妻子的鬼魂了”男子这样想着就感到万分恐怖,就这样逃得不见踪影。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~释迦和鬼之争~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、鬼が人をさらっては食べてしまうので、人々は大変困っていました。
很久很久以前,鬼要抓人来吃,为此人们深受其害。
その事を知ったお釈迦(しゃか)さまは、鬼たちを呼びつけると、まっ黒くなるまでいったマメを渡して言いました。「このマメを畑にまき、マメから芽(め)が出るまでは、決して人を食べてはいかんぞ」
释迦知道这件事之后,就把鬼们喊来,交给他们漆黑的炒过的豆子,说道:“把这个豆子种到田里,在豆子抽出芽之前,不能吃人。”
「では、マメから芽が出れば、人を食べてもいいんですね」
“那么,豆子要是出芽了,就可以吃人了吧”
「そうだ。マメから、芽が出ればな」
“是的。如果豆子出芽的话”
そこで鬼たちは毎日畑に行って、熱心にマメに水をかけ続けました。
于是鬼们每天都去田里,热心地给豆子浇水。
いったマメからは芽が出るはずはありませんが、鬼の努力が実ったのか、なんと一ヶ月後にいったマメから芽が出てきたのです。
炒过的豆子应该是不会出芽的,但大概是鬼的努力有成效了,一个月之后豆子居然出芽了。
鬼たちは喜んでその事をお釈迦さまに知らせに行きましたが、困ったお釈迦さまは、「今日はいそがしくてて、見に行けない。明日は必ず行くから、待っておれ!」と、鬼たちをひとまず帰しました。
鬼们高兴地去通知了释迦,但是深感为难的释迦却说道:“今天我很忙,没办法去看。明天一定会去看的,所以等着我。”鬼们就只好先回去了。
「それにしても、いったマメから芽が出てくるとはな。さて、今晩中にマメの芽をなくさなければ、大変なことになる」
“即便如此,炒过的豆子还是出芽了啊。那么,要是不在今晚把豆子的芽除掉,就惨了。”
そこでお釈迦さまは、ネズミたちを呼ぶと言いました。「お前たち、今すぐ鬼の畑に行って、マメの芽を根っこから食べてこい」
于是释迦就喊来老鼠们说道:“你们今天晚上赶紧去鬼的田地里,把豆子的芽连根吃掉。”
次の日、お釈迦さまは鬼の家に行って言いました。「お前たちの畑を見てきたが、畑には一本の芽も出ていないぞ。さては人を食べたくて、うそをついたな!」
第二天,释迦到鬼家说道:“我看了你们的田地,田里连一根芽都没出来。是想吃人所以说了谎吧!”
しかられた鬼たちは、首をひねりました。「おかしいな。確かに、マメから芽が出たはずだが」
被指责了的鬼们百思不得其解。“好奇怪啊。豆子的确发芽了啊。”
そこで鬼たちが畑に確かめに行くと、近くの木に止まっていたカラスが言いました。「マメの芽なら、さっきお釈迦さまのネズミが来て、全部食べて行ったよ」
于是鬼们就去田地里确认,停在附近树上的乌鸦说道:“豆子的芽啊,刚才释迦的老鼠来过,全部都被吃掉了。”
それを聞くと、鬼たちは怒って、「お釈迦さまがネズミを出してマメの芽を食べさせたなら、俺たちはネコを出してネズミを食わしてやる」と、ネコを出してネズミを食べるように命令したのです。
鬼们听完之后,大怒道:“释迦放出老鼠把豆子的芽都吃掉了,那我们就放出猫把老鼠都吃了。”然后就放出猫,命令它们去吃老鼠。
そんなわけで今でも、ネコはネズミを追いかけるのです。
这就是至今为止猫还要追着老鼠跑的原因。
むかしむかし、鬼が人をさらっては食べてしまうので、人々は大変困っていました。
很久很久以前,鬼要抓人来吃,为此人们深受其害。
その事を知ったお釈迦(しゃか)さまは、鬼たちを呼びつけると、まっ黒くなるまでいったマメを渡して言いました。「このマメを畑にまき、マメから芽(め)が出るまでは、決して人を食べてはいかんぞ」
释迦知道这件事之后,就把鬼们喊来,交给他们漆黑的炒过的豆子,说道:“把这个豆子种到田里,在豆子抽出芽之前,不能吃人。”
「では、マメから芽が出れば、人を食べてもいいんですね」
“那么,豆子要是出芽了,就可以吃人了吧”
「そうだ。マメから、芽が出ればな」
“是的。如果豆子出芽的话”
そこで鬼たちは毎日畑に行って、熱心にマメに水をかけ続けました。
于是鬼们每天都去田里,热心地给豆子浇水。
いったマメからは芽が出るはずはありませんが、鬼の努力が実ったのか、なんと一ヶ月後にいったマメから芽が出てきたのです。
炒过的豆子应该是不会出芽的,但大概是鬼的努力有成效了,一个月之后豆子居然出芽了。
鬼たちは喜んでその事をお釈迦さまに知らせに行きましたが、困ったお釈迦さまは、「今日はいそがしくてて、見に行けない。明日は必ず行くから、待っておれ!」と、鬼たちをひとまず帰しました。
鬼们高兴地去通知了释迦,但是深感为难的释迦却说道:“今天我很忙,没办法去看。明天一定会去看的,所以等着我。”鬼们就只好先回去了。
「それにしても、いったマメから芽が出てくるとはな。さて、今晩中にマメの芽をなくさなければ、大変なことになる」
“即便如此,炒过的豆子还是出芽了啊。那么,要是不在今晚把豆子的芽除掉,就惨了。”
そこでお釈迦さまは、ネズミたちを呼ぶと言いました。「お前たち、今すぐ鬼の畑に行って、マメの芽を根っこから食べてこい」
于是释迦就喊来老鼠们说道:“你们今天晚上赶紧去鬼的田地里,把豆子的芽连根吃掉。”
次の日、お釈迦さまは鬼の家に行って言いました。「お前たちの畑を見てきたが、畑には一本の芽も出ていないぞ。さては人を食べたくて、うそをついたな!」
第二天,释迦到鬼家说道:“我看了你们的田地,田里连一根芽都没出来。是想吃人所以说了谎吧!”
しかられた鬼たちは、首をひねりました。「おかしいな。確かに、マメから芽が出たはずだが」
被指责了的鬼们百思不得其解。“好奇怪啊。豆子的确发芽了啊。”
そこで鬼たちが畑に確かめに行くと、近くの木に止まっていたカラスが言いました。「マメの芽なら、さっきお釈迦さまのネズミが来て、全部食べて行ったよ」
于是鬼们就去田地里确认,停在附近树上的乌鸦说道:“豆子的芽啊,刚才释迦的老鼠来过,全部都被吃掉了。”
それを聞くと、鬼たちは怒って、「お釈迦さまがネズミを出してマメの芽を食べさせたなら、俺たちはネコを出してネズミを食わしてやる」と、ネコを出してネズミを食べるように命令したのです。
鬼们听完之后,大怒道:“释迦放出老鼠把豆子的芽都吃掉了,那我们就放出猫把老鼠都吃了。”然后就放出猫,命令它们去吃老鼠。
そんなわけで今でも、ネコはネズミを追いかけるのです。
这就是至今为止猫还要追着老鼠跑的原因。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~豆腐和酱的争吵~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、とうふとおみそは、けんかばかりしていました。
很久很久以前,豆腐和酱尽吵架。
ある時、とうふがおみそに言いました。「あなたはいつも黒い色をしていて、しかもベタベタで変な匂い。おかげでわたしの白い体まで汚れて、臭くなるではありませんか」
有一次,豆腐这样对酱说道:“你总是黑漆漆的,而且还黏糊糊得散发着一股奇怪的味道。我洁白的身体也被你弄脏弄臭了不是吗?”
すると、おみそが怒って言い返しました。「何だと!おれのどこが臭いものか。それに人間はこの匂いが好きで、毎日みそ汁にして飲むじゃないか!だいたい、お前はいくら色が白くても、全然味がないじゃないか!」
酱听了之后愤愤而言:“说什么呢!我哪里臭了。而且人类还很喜欢这个味道,每天做成味增汤来喝呢!倒是你,就算再白,也是一点味道都没有!”
「味がないですって!とんでもない。わたしは一緒に煮る物によって、いくらでもおいしい味になれるのですよ。それに比べて、あなたいつだって臭いし、おまけに辛いじゃありませんか」
“什么没有味道!有什么大不了。依靠和我一起煮的东西,照样美味无比。与此相比,你总是臭烘烘的,还很咸。”
「何だと。人に臭いや辛いや偉そうな事を言っても、お前は包丁(ほうちょう)で切られたり、おはしで崩されたら、バラバラになってお終いじゃないか」
“什么。装着一副很伟大的样子说别人臭啊咸啊,自己还不是被刀切,切得粉身碎骨的。”
「ふん!わたしは体が崩れたって、おみそみたいに溶けたりはしませんからね。どんなに小さくなっても、とうふはとうふですよ」
“哼!说我什么粉身碎骨,但也不至于像酱那样溶解掉啊。不管变得多小,豆腐还是豆腐啊!”
「もう、かんべん出来ない!」おみそはくやしくなって、とうふに飛びかかろうとしました。
“无法原谅!”酱很不甘心,想飞到豆腐身上去。
するとその時、「ちょっと、待った!」と、二人の間にコンニャクが飛び込んで来ました。
这时,“等一下!”魔芋飞进了两者之间。
「こらこら、二人とも、つまらん事でけんかをするんじゃない。このわしを見てみろ。色は黒いし、体は切られるし、おまけに味もない。それでもジッと我慢しているんだぞ」
“好了好了,你们两个总是为一点无聊的事情吵架。你们看看我,颜色是黑的,还要被切,还没有味道,可即便如此,不还是忍着嘛。”
「・・・なるほど」
“・・・的确如此”
「・・・確かにに、その通りね」
“・・・是啊,真的是这样耶”
とうふとおみそは、つくづくとこんにゃくの体を見ました。
豆腐和酱仔细得看了看魔芋。
「それに良く考えてみろ。お前たちは元々、大豆(だいず)から出来ていて、いわば親戚(しんせき)同士じゃないか。親戚同士でけんかをするなんて、とんでもない。わしなんか、誰も親戚がいなくていつも一人ぼっちだ」
“而且你们仔细想想,你们都是用大豆做出来的,不就是亲戚嘛。亲戚总是吵架可不得了。我连什么亲戚都没有。”
するとおみそが、とうふに言いました。「そうだ。こんにゃくの言う通りだ。おれたちは親戚同士、仲良くしなくちゃいかん」
酱听了之后对豆腐说道:“是啊。正如魔芋所说,我们是亲戚,应该团结友爱啊。”
とうふも、言いました。「本当にね。変な事を言ってごめんなさいね。これからはコンニャクさんも一緒に、みんな仲良くしましょう」
豆腐也说道:“是啊。说了不好听的话不好意思哦。今后,包括魔芋,大家都要一起好好的。”
そこで、とうふとおみそとコンニャクは一緒になって、おみそ汁という、おいしい料理になったという事です。
于是,豆腐和酱和魔芋一起,做成了好喝的味增汤。
むかしむかし、とうふとおみそは、けんかばかりしていました。
很久很久以前,豆腐和酱尽吵架。
ある時、とうふがおみそに言いました。「あなたはいつも黒い色をしていて、しかもベタベタで変な匂い。おかげでわたしの白い体まで汚れて、臭くなるではありませんか」
有一次,豆腐这样对酱说道:“你总是黑漆漆的,而且还黏糊糊得散发着一股奇怪的味道。我洁白的身体也被你弄脏弄臭了不是吗?”
すると、おみそが怒って言い返しました。「何だと!おれのどこが臭いものか。それに人間はこの匂いが好きで、毎日みそ汁にして飲むじゃないか!だいたい、お前はいくら色が白くても、全然味がないじゃないか!」
酱听了之后愤愤而言:“说什么呢!我哪里臭了。而且人类还很喜欢这个味道,每天做成味增汤来喝呢!倒是你,就算再白,也是一点味道都没有!”
「味がないですって!とんでもない。わたしは一緒に煮る物によって、いくらでもおいしい味になれるのですよ。それに比べて、あなたいつだって臭いし、おまけに辛いじゃありませんか」
“什么没有味道!有什么大不了。依靠和我一起煮的东西,照样美味无比。与此相比,你总是臭烘烘的,还很咸。”
「何だと。人に臭いや辛いや偉そうな事を言っても、お前は包丁(ほうちょう)で切られたり、おはしで崩されたら、バラバラになってお終いじゃないか」
“什么。装着一副很伟大的样子说别人臭啊咸啊,自己还不是被刀切,切得粉身碎骨的。”
「ふん!わたしは体が崩れたって、おみそみたいに溶けたりはしませんからね。どんなに小さくなっても、とうふはとうふですよ」
“哼!说我什么粉身碎骨,但也不至于像酱那样溶解掉啊。不管变得多小,豆腐还是豆腐啊!”
「もう、かんべん出来ない!」おみそはくやしくなって、とうふに飛びかかろうとしました。
“无法原谅!”酱很不甘心,想飞到豆腐身上去。
するとその時、「ちょっと、待った!」と、二人の間にコンニャクが飛び込んで来ました。
这时,“等一下!”魔芋飞进了两者之间。
「こらこら、二人とも、つまらん事でけんかをするんじゃない。このわしを見てみろ。色は黒いし、体は切られるし、おまけに味もない。それでもジッと我慢しているんだぞ」
“好了好了,你们两个总是为一点无聊的事情吵架。你们看看我,颜色是黑的,还要被切,还没有味道,可即便如此,不还是忍着嘛。”
「・・・なるほど」
“・・・的确如此”
「・・・確かにに、その通りね」
“・・・是啊,真的是这样耶”
とうふとおみそは、つくづくとこんにゃくの体を見ました。
豆腐和酱仔细得看了看魔芋。
「それに良く考えてみろ。お前たちは元々、大豆(だいず)から出来ていて、いわば親戚(しんせき)同士じゃないか。親戚同士でけんかをするなんて、とんでもない。わしなんか、誰も親戚がいなくていつも一人ぼっちだ」
“而且你们仔细想想,你们都是用大豆做出来的,不就是亲戚嘛。亲戚总是吵架可不得了。我连什么亲戚都没有。”
するとおみそが、とうふに言いました。「そうだ。こんにゃくの言う通りだ。おれたちは親戚同士、仲良くしなくちゃいかん」
酱听了之后对豆腐说道:“是啊。正如魔芋所说,我们是亲戚,应该团结友爱啊。”
とうふも、言いました。「本当にね。変な事を言ってごめんなさいね。これからはコンニャクさんも一緒に、みんな仲良くしましょう」
豆腐也说道:“是啊。说了不好听的话不好意思哦。今后,包括魔芋,大家都要一起好好的。”
そこで、とうふとおみそとコンニャクは一緒になって、おみそ汁という、おいしい料理になったという事です。
于是,豆腐和酱和魔芋一起,做成了好喝的味增汤。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~由鸡守护的寿命~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~·
むかし、ある村のお寺の和尚(おしょう)さんが、北海道から帰ってくる時の事。
这是很久以前,某个村子寺庙里的和尚从北海道回来时发生的事。
連絡船(れんらくせん)の船室で眠っていた和尚さんは、不思議な夢を見ました。
在联络船的船舱里睡觉的和尚做了个不可思议的梦。
夢には一羽のニワトリが現れて、こう言うのです。「わたしは、この船に乗っているニワトリです。夜明け前には、飼い主に殺されて食べられてしまいます。どうかわたしを、助けてください。わたしの命を、六十銭で買い取ってください。和尚さま、どうかお願いいたします」
在梦中,出现了一只鸡,它这样说道:“我是这艘船上的鸡。在天亮之前会被主人杀了吃掉。请无论如何帮帮我。请用六十钱买了我的命吧。和尚师傅,拜托了。”
言い終わると、ニワトリはペコリと頭を下げて消えました。
说完之后,鸡匆匆得点头行礼之后就消失了。
目を覚ました和尚さんは、「不思議な夢じゃ。しかしまあ、ただの夢だ」と、思いましたが、とりあえずお供の小僧(こぞう)さんに一円札を持たせて言いました。「ニワトリをつれている人がいたら、その人からニワトリを買い取りなさい」
醒来之后的和尚虽然想着“真是个不可思议的梦啊。不过终究只是个梦。”,但是还是给了随行的小僧一日元纸币对他说道:“如果有人拿着鸡,就把那鸡买下来。”
すると小僧さんは、しばらくしてカゴに入ったニワトリと、つり銭の四十銭を持って和尚さんのところへ戻ってきました。
过了一会,小僧就拿着装了鸡的笼子和找回来的四十钱回来了。
「金額まで同じとは、あの夢は正夢だったのか」
“连金额都一样,看来那梦是真的。”
和尚さんはそのニワトリを港の知り合いの人にあずけて、村のお寺へ帰っていきました。
和尚把那只鸡交给港口的熟人,然后就回村子的寺庙里去了。
そのニワトリは、それから八ヶ月ほどして死んでしまいました。
那只鸡过了八个月之后就死了。
知らせを受けた和尚さんは、ニワトリをあずけた知り合いの家まで出かけていって、ニワトリの供養(くよう)をしてやりました。
收到通知的和尚还特意去了暂存鸡的朋友家,还为它做了佛事。
それからしばらくたったある日、和尚さんの夢の中に、またあのニワトリが現れました。
过了几天之后,那只鸡又出现在了和尚的梦里。
「和尚さま。おかげさまでわたしは、命をのばす事が出来ました。寿命がつきるまで生きられたのですから、まことにしあわせです。お礼として和尚さまのお命を、七十五才になる年の七月二十五日までお守りいたします。それまではどんな病気になっても、決して死ぬような事はございませんのでご安心を」
“和尚师傅,托您的福,我才得以延长了生命。能活到寿终,真的是件很幸福的事情。作为对您的回礼,我会守护您到七十五岁那年的七月二十五日为止。在这之前,不管生什么病都不会死去,所以请您放心吧。”
やがて月日が過ぎ、和尚さんは七十五歳の七月二十五日の日をむかえました。
时间流逝,和尚终于迎来了七十五岁的七月二十五日。
「今日までは、あのニワトリがわしを見守ってくれていたわけか。そう言えば、今までたいした病気にもならずにやってこられた。ニワトリに、礼をいわんといかんな」
“那只鸡守护我到现在了啊。这样说来,到现在为止,好像没生过什么大病啊。必须好好谢谢那只鸡。”
和尚さんは間もなく病気になり、一月後の八月二十五日に大往生(だいおうじょう)をとげたという事です。
和尚不久之后几就生了病,一月后的八月二十五日就寿终正寝。
むかし、ある村のお寺の和尚(おしょう)さんが、北海道から帰ってくる時の事。
这是很久以前,某个村子寺庙里的和尚从北海道回来时发生的事。
連絡船(れんらくせん)の船室で眠っていた和尚さんは、不思議な夢を見ました。
在联络船的船舱里睡觉的和尚做了个不可思议的梦。
夢には一羽のニワトリが現れて、こう言うのです。「わたしは、この船に乗っているニワトリです。夜明け前には、飼い主に殺されて食べられてしまいます。どうかわたしを、助けてください。わたしの命を、六十銭で買い取ってください。和尚さま、どうかお願いいたします」
在梦中,出现了一只鸡,它这样说道:“我是这艘船上的鸡。在天亮之前会被主人杀了吃掉。请无论如何帮帮我。请用六十钱买了我的命吧。和尚师傅,拜托了。”
言い終わると、ニワトリはペコリと頭を下げて消えました。
说完之后,鸡匆匆得点头行礼之后就消失了。
目を覚ました和尚さんは、「不思議な夢じゃ。しかしまあ、ただの夢だ」と、思いましたが、とりあえずお供の小僧(こぞう)さんに一円札を持たせて言いました。「ニワトリをつれている人がいたら、その人からニワトリを買い取りなさい」
醒来之后的和尚虽然想着“真是个不可思议的梦啊。不过终究只是个梦。”,但是还是给了随行的小僧一日元纸币对他说道:“如果有人拿着鸡,就把那鸡买下来。”
すると小僧さんは、しばらくしてカゴに入ったニワトリと、つり銭の四十銭を持って和尚さんのところへ戻ってきました。
过了一会,小僧就拿着装了鸡的笼子和找回来的四十钱回来了。
「金額まで同じとは、あの夢は正夢だったのか」
“连金额都一样,看来那梦是真的。”
和尚さんはそのニワトリを港の知り合いの人にあずけて、村のお寺へ帰っていきました。
和尚把那只鸡交给港口的熟人,然后就回村子的寺庙里去了。
そのニワトリは、それから八ヶ月ほどして死んでしまいました。
那只鸡过了八个月之后就死了。
知らせを受けた和尚さんは、ニワトリをあずけた知り合いの家まで出かけていって、ニワトリの供養(くよう)をしてやりました。
收到通知的和尚还特意去了暂存鸡的朋友家,还为它做了佛事。
それからしばらくたったある日、和尚さんの夢の中に、またあのニワトリが現れました。
过了几天之后,那只鸡又出现在了和尚的梦里。
「和尚さま。おかげさまでわたしは、命をのばす事が出来ました。寿命がつきるまで生きられたのですから、まことにしあわせです。お礼として和尚さまのお命を、七十五才になる年の七月二十五日までお守りいたします。それまではどんな病気になっても、決して死ぬような事はございませんのでご安心を」
“和尚师傅,托您的福,我才得以延长了生命。能活到寿终,真的是件很幸福的事情。作为对您的回礼,我会守护您到七十五岁那年的七月二十五日为止。在这之前,不管生什么病都不会死去,所以请您放心吧。”
やがて月日が過ぎ、和尚さんは七十五歳の七月二十五日の日をむかえました。
时间流逝,和尚终于迎来了七十五岁的七月二十五日。
「今日までは、あのニワトリがわしを見守ってくれていたわけか。そう言えば、今までたいした病気にもならずにやってこられた。ニワトリに、礼をいわんといかんな」
“那只鸡守护我到现在了啊。这样说来,到现在为止,好像没生过什么大病啊。必须好好谢谢那只鸡。”
和尚さんは間もなく病気になり、一月後の八月二十五日に大往生(だいおうじょう)をとげたという事です。
和尚不久之后几就生了病,一月后的八月二十五日就寿终正寝。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~鲷鱼妻子~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、あるところに、一人者の漁師(りょうし)がいました。
很久很久以前,在某个地方,有一个渔夫。
ある日の事、漁師はピカピカとうろこが光輝く大きな赤ダイを釣り上げました。「これは大物だ」
有一天,渔夫钓上来一条鱼鳞闪闪发光的大红鲷鱼。“这可真是个好家伙。”
漁師が新鮮なうちに手カギを入れて、血抜きをしようとすると、(殺さないで!)と、うったえるような声を感じました。
渔夫想趁着新鲜,插入鹰嘴钩,抽血出来时,听到了控诉般的声音“不要杀!”
「うん?このタイが言ったのか?・・・まさかな」
“咦?是这条鲷鱼在说吗?・・・怎么可能”
漁師がもう一度、手カギを振り上げると、(殺さないで!)と、また声が聞こえたように気がしたのです。
渔夫再次举起鹰嘴钩时,又听到了一声“不要杀!”
「うーん、仕方ない、逃がしてやるか」漁師は赤ダイを、海に逃がしてやりました。
“额,没办法,放走吧”渔夫就把那条红鲷鱼放回到了海里。
それからしばらくたったある日、漁師は人のすすめで、今まで見た事もないほど赤ら顔の女の人を女房(にょうぼう)にもらいました。
几天之后,渔夫经人推荐,和至今都没有见过的红红脸的女人结了婚。
その女房は料理が大変上手で、特にみそ汁やおすましなどは天下一の味です。
这位妻子很擅长做菜,特别是酱汤和高汤可以说是天下一绝。
あまりにもおいしいので、漁師は女房に、「こんなにうまい料理、どうやって作るんだ?」と、聞いたのですが、女房はそれには答えず、はずかしそうに顔を赤らめて、「男の人が、そんな事を気にするもんでねえ」と、笑うだけで答えてくれません。
实在是太美味了,所以渔夫就问妻子:“这么好吃的菜,是怎么做的呀?”妻子没有回答,害羞似的红了脸,笑着说:“男人不必介意这种小事吧。”
「まあ、それもそうだな」漁師はそう言いましたが、やっぱり料理の作り方が気になって、翌朝早起きすると、台所で料理を作る女房の姿をのぞき見ました。
“是哦,的确如此。”渔夫虽然这样说,但是还是很想知道料理的制作方法。于是第二天早起后,就在厨房偷看正在做料理的妻子的身影。
「ほほう。今日はすましか。あれがなかなかにうまいんだ」
“呵呵。今天是高汤啊。那可真好喝啊。”
女房の作るところをジッと見ていましたが、別に変わったところはありません。
一直偷偷得看着妻子做菜,可是也没有发现特别之处。
「さて、いよいよ味付けだが、いったいどうやって。・・・なっ、なんと!」のぞいていた漁師は、ビックリです。
“话说,该到了加味的时候了,但是会怎么做呢。・・・什,什么!”偷看的渔夫大吃一惊。
なんと女房は、すましを入れたナベの上にまたがって、味付け代わりにシャーシャーとおしっこをしていたのです。
妻子居然站在放高汤的锅上面,不是加味,而是撒尿。
漁師の声に見られた事を知った女房は、全てを話しました。「実はわたしは、あなたに命を助けてもらった赤ダイなのです。恩返しをしようとこうしてやってきたのですが、正体を見られたからには、これ以上ここにいることは出来ません」
妻子听到渔夫的声音,知道被看到了,就把一切跟他坦白了:“其实我是你救下来的红鲷鱼。为了报恩,所以才会这么做,但是既然被你看到了真身,那就不能再待下去了。”
そして追いかける漁師を振りきって、女房は岬(みさき)から海に飛び込んだのです。
然后甩开追上来的渔夫,妻子从海角跳进了海里。
するとまもなく海面に大きな赤ダイが現れて、なごりおしそうに男の姿を振り返りながら波の中に消えていきました。
不久之后海面就出现了红鲷鱼,恋恋不舍得一边回头看男人的身影,一边消失在海浪里。
むかしむかし、あるところに、一人者の漁師(りょうし)がいました。
很久很久以前,在某个地方,有一个渔夫。
ある日の事、漁師はピカピカとうろこが光輝く大きな赤ダイを釣り上げました。「これは大物だ」
有一天,渔夫钓上来一条鱼鳞闪闪发光的大红鲷鱼。“这可真是个好家伙。”
漁師が新鮮なうちに手カギを入れて、血抜きをしようとすると、(殺さないで!)と、うったえるような声を感じました。
渔夫想趁着新鲜,插入鹰嘴钩,抽血出来时,听到了控诉般的声音“不要杀!”
「うん?このタイが言ったのか?・・・まさかな」
“咦?是这条鲷鱼在说吗?・・・怎么可能”
漁師がもう一度、手カギを振り上げると、(殺さないで!)と、また声が聞こえたように気がしたのです。
渔夫再次举起鹰嘴钩时,又听到了一声“不要杀!”
「うーん、仕方ない、逃がしてやるか」漁師は赤ダイを、海に逃がしてやりました。
“额,没办法,放走吧”渔夫就把那条红鲷鱼放回到了海里。
それからしばらくたったある日、漁師は人のすすめで、今まで見た事もないほど赤ら顔の女の人を女房(にょうぼう)にもらいました。
几天之后,渔夫经人推荐,和至今都没有见过的红红脸的女人结了婚。
その女房は料理が大変上手で、特にみそ汁やおすましなどは天下一の味です。
这位妻子很擅长做菜,特别是酱汤和高汤可以说是天下一绝。
あまりにもおいしいので、漁師は女房に、「こんなにうまい料理、どうやって作るんだ?」と、聞いたのですが、女房はそれには答えず、はずかしそうに顔を赤らめて、「男の人が、そんな事を気にするもんでねえ」と、笑うだけで答えてくれません。
实在是太美味了,所以渔夫就问妻子:“这么好吃的菜,是怎么做的呀?”妻子没有回答,害羞似的红了脸,笑着说:“男人不必介意这种小事吧。”
「まあ、それもそうだな」漁師はそう言いましたが、やっぱり料理の作り方が気になって、翌朝早起きすると、台所で料理を作る女房の姿をのぞき見ました。
“是哦,的确如此。”渔夫虽然这样说,但是还是很想知道料理的制作方法。于是第二天早起后,就在厨房偷看正在做料理的妻子的身影。
「ほほう。今日はすましか。あれがなかなかにうまいんだ」
“呵呵。今天是高汤啊。那可真好喝啊。”
女房の作るところをジッと見ていましたが、別に変わったところはありません。
一直偷偷得看着妻子做菜,可是也没有发现特别之处。
「さて、いよいよ味付けだが、いったいどうやって。・・・なっ、なんと!」のぞいていた漁師は、ビックリです。
“话说,该到了加味的时候了,但是会怎么做呢。・・・什,什么!”偷看的渔夫大吃一惊。
なんと女房は、すましを入れたナベの上にまたがって、味付け代わりにシャーシャーとおしっこをしていたのです。
妻子居然站在放高汤的锅上面,不是加味,而是撒尿。
漁師の声に見られた事を知った女房は、全てを話しました。「実はわたしは、あなたに命を助けてもらった赤ダイなのです。恩返しをしようとこうしてやってきたのですが、正体を見られたからには、これ以上ここにいることは出来ません」
妻子听到渔夫的声音,知道被看到了,就把一切跟他坦白了:“其实我是你救下来的红鲷鱼。为了报恩,所以才会这么做,但是既然被你看到了真身,那就不能再待下去了。”
そして追いかける漁師を振りきって、女房は岬(みさき)から海に飛び込んだのです。
然后甩开追上来的渔夫,妻子从海角跳进了海里。
するとまもなく海面に大きな赤ダイが現れて、なごりおしそうに男の姿を振り返りながら波の中に消えていきました。
不久之后海面就出现了红鲷鱼,恋恋不舍得一边回头看男人的身影,一边消失在海浪里。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~替身麻雀~~~~~~~~~~~~~~~
江戸の終わり頃、三重のある村の庄屋さんが、こんな夢のお告げを聞きました。『三日後の夜に、大嵐がやってくる。このあたりの人間が、たくさん死ぬ運命だ。だがさいわいにも、村のスズメたちが身代わりになるそうだ。安心するがよい』
江户时代结束时,三重的某个村子里的村长,梦里面被告知了这样一个信息“三天之后的晚上,会有大暴风雨到来。这附近的人们很多都注定要死。但是幸运的是,村子里的麻雀们会做你们的替身。请放心吧。”
目を覚ました庄屋さんはどうしたらよいかわからず、夜が明けると近くのお寺へ出かけて行き、親しくしている和尚さんに夢の話をしました。
村长醒了之后,不知道该怎么办,天一亮,就去了附近的寺庙,和关系比较好的和尚说了梦里面的事。
すると和尚さんも不思議な事に、「なんと!実はわしも昨日の晩、そなたとまったく同じ夢のお告げを聞いたのじゃ」と、言うではありませんか。
和尚听了之后,不可思议得说道:“不会吧!其实昨天晚上我也和你一样,在梦里面收到了这个消息”。
「スズメが身代わりになるとは意味がわからぬが、とにかく大変な事が起こるのは間違いない」
“虽然不知道麻雀会做替身是什么意思,但是要发生不好的事情了一定不会有错的了。”
そこで二人はお寺のご本尊の薬師如来(やくしにょらい)に、少しでも村の被害が少なくなるようにとお祈りしました。
于是两人就向寺庙里的主佛药师如来请求尽量让村子的受害减轻一点。
三日後、夕方から強い風が吹き出して、家がゆれるほどの大嵐となりました。
三天后,从傍晚开始就刮强风,厉害得快把房子都晃动了。
夢のお告げは、本当だったのです。
梦里的通知是真的。
翌朝、二人は大嵐がさった村の様子を見に行きました。
第二天,两人去看经历了大暴风雨的村子。
するとさいわいな事に、村人たちの被害はほとんどありませんでした。
幸运的是村民们几乎没有遇害的。
「あれほどの大嵐だったのに、けが人すら出ていないとは。う言えば、スズメたちが身代わりになると言っていたな」
“那么厉害的大暴风雨,居然没有人受伤。对了,有说过麻雀们会做替身吧。”
「はい、スズメのねぐらは裏山の竹林です。行ってみましょう」二人は裏山の竹林に行って、びっくりしました。
“是啊。麻雀的窝在后山的竹林里。去看看吧。”两人来到后山的竹林里一看,大吃一惊。
なんと数千羽にものぼるたくさんのスズメたちが、足のふみ場もないほどに死んでいたのです。
超过几千只的麻雀们都死了,连站的地方都没有了。
「そうか、身代わりとはこういう事だったのか」
“这样啊,这就是所谓的替身的意思啊。”
「スズメたちよ、ありがとう」
“麻雀们,谢谢啦。”
庄屋さんと和尚さんは手を合わせると、村人たちの身代わりになったスズメたちの冥福(めいふく)をいのりました。
村长和和尚合掌,为作为村民们替身而死去的麻雀们祈求冥福。
~~~~~~~~~~~~为救村子牺牲的甚五郎~~~~~~~~~~~~~~
江戸時代、但馬(たじま)の豊岡(とよおか)と、出石地方(いずしちほう)の田んぼは、井せきをつくって、そこから水を引いていたそうです。
听说在江户时代,但马的丰岗和出石地方的田地都是做堤坝,然后引水灌溉的。
その水によって、その年の稲作の良し悪しが決まるので、水の確保はとても大切でした。
那水决定着这一年稻作的好坏,所以水的确保显得尤为重要。
新田井(にったい) せきもそのひとつで、井をせき止めする日には奉行まで出てきて、不公平が無いように監督をしていたといわれています。
新田堤堰也是其中之一,在拦河的那一天,按照上级命令,要求监督好不出一点差错。
そのため井せきのほとりには番小屋までつくられて、夜も昼も厳重な監視が続けられたのです。
所以堤坝旁边建了看守人住的小屋,日以继夜得严格看守着。
ところが、ひとつ困った事がありました。
可是,却有件事让人头痛不已。
新田井せきが止められると水かさが増すので、伊豆村(いずむら)は水につかってしまうのです。
要是把新田堤坝堵住的话,水量就会增加,会把伊豆村淹掉。
村人たちは毎年のように役人にかけあうのですが、いっこうに取り合ってはくれません。
村民每年都会向官员反应,可是却完全没有被受理过。
そんなある日の事、この村の百姓で甚五郎(じんごろう)という男が、何を思ったのかサンダワラ(→わらで作った米俵のふた)を持って川へ出かけて行きました。
有一天,这个村子里一个叫甚五郎的男人好像突然想到什么一样,拿着米袋两端的圆盖子(用稻草做的米袋的盖子)向河流那里跑去。
その頃、新田井せきでは相変わらず番人が、厳しい監視を続けています。
那时候,在新田堤坝那里,看守人还是像往常一样严格看守着。
すると上流の方からサンダワラが流れて来て、水をせき止めてある土俵にあたったのです。
然后从河流上方流过来米袋盖子,撞到了土袋子。
するとわらで作られた軽いサンダワラなのに、土俵がくずれて水が流れ出したではありませんか。
可是明明是用稻草做的很轻的米袋盖子,却撞到了土袋子,让水流了出来。
番人は、びっくりです。
看守人大吃一惊。
そしてそのサンダワラは、来た道をさかのぼって、上流へと帰って行くではありませんか。
而且那米袋盖子正顺着来时候的道路往上流回去。
「サンダワラが、流れに逆らって上流へ行くとはおかいしい。・・・さては!」番人は鉄砲をとると、サンダワラめがけて、ドスン!と、撃ちました。
“米盖子逆流而上真是太奇怪了。・・・莫非是!”看守人举起了抢,瞄准米袋盖子,砰得开了枪。
すると、川の水はみるみるまっ赤に染まって、サンダワラを頭にくくりつけた甚五郎の死体が浮いたのです。
然后河水看着就被染成了红色,用头顶着米袋盖子的甚五郎的尸体浮了上来。
知らせを聞いて駆けつけた村人たちは、「バカじゃのう。下へ流れていれば助かったのに」と、いいながら、村のために死んだ甚五郎に涙したのです。
闻讯赶来的村民们虽然嘴上说着:“真笨啊。要是往下游就可以得救的嘛”,一边还是对为村子而死的甚五郎流了眼泪。
その後、村では甚五郎を手厚くとむらい、毎年うら盆がくると、田んぼに美しいまんとうの火がともされるのだそうです。
听说之后,村子里厚葬了甚五郎,每年盂兰盆会时,都会在田地里点起美丽的长柄纸灯笼。
~~~~~~~~~~~~~大力士称山~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、とても大きな大鬼がいました。
很久很久以前,有一个很大的大鬼。
また大きいだけではなく、とても力持ちでした。
而且不仅高大,还是个大力士。
ある日の事、この大鬼は山から下りて行くと、村人たちに向かって大声で言いました「ええか、みんな。このおいが、桜島(さくらじま)と飯牟礼山(いいむれさん)と、どっちが重いか、かついで見るで」
有一天,那个大鬼下山冲着村民们大声说道:“喂,大家听好了。我将为大家挑一下看看樱岛和饭牟礼山到底哪个重。”
そして、大きな大きなもっこ(→農産物などを運ぶ用具)を運んできました。
而且运来了很大很大的土筐(→用来运农产物等的用具)。
そして両端に桜島と飯牟礼山をつり下げてみると、飯牟礼山よりも桜島の方がはるかに重く、何度やってもバランスがとれません。
然后在两端放上了樱岛和饭牟礼山,樱岛比饭牟礼山重的多,尝试了几次都无法平衡。
「まっこと、腹の立つ!」気の短い大鬼は、もっこのにない棒を振り上げると、桜島の頂上をバンバンと叩きました。
“真是的,太火大了!”心急的大鬼举起土筐的扁担,啪啪得敲樱岛的山顶。
そのために今でも桜島の頂上は、でこぼこになっているのです。
因此就算现在樱岛的顶上还是凹凸不平的。
それからそのとき、あまりにも足を踏ん張ったので足が地面にめり込んでしまいました。
那时候,因为用脚踩地,所以脚印留在了地面上。
その足跡の一つが、伊集院の恋の原という所に、今でもそのまま残っているそうです。
那脚印的其中之一至今还留在一个叫伊集院恋原的地方。
~~~~~~~~~~~~~水无川~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、吉敷川(よしきかわ)の川ぞいに、一人のおばあさんが住んでいました。
很久很久以前,在吉敷川的边上,住着一个老奶奶。
ある日の事、汚い身なりをしたお坊さんが通りかかっておばあさんに言いました。「旅の僧ですが、のどがかわいてこまっております。どうか水を一杯、飲ませてくだされ」
有一天,穿着一身脏衣服的和尚经过,对老奶奶说道:“我是旅行僧,现在口渴的难受。请赏我一杯水喝吧。”
するとおばあさんは、手を振って言いました。「だめだめ。よそ者に飲ませる水は、一てきもないよ。この辺りの川の水は、全部あたしの物なんだよ。しっ、しっ、あっちに行きな」
老奶奶摇着手说道:“不行不行。给生人喝的水一滴也没有。这附近河里的水,全部是我的东西。去去去,到那边去。”
「お願いです。一杯だけで、いいのです」
“拜托了。一杯就好。”
「うるさい坊さんだね。はやくあっちへ行かないと、しょうちしないよ!」おばあさんは手を振り上げて、お坊さんを追い返しました。
“真是个烦人的和尚。不快点到那边去的话,我可不饶你!”老奶奶举起手赶走了和尚。
「まったく、ずうずうしい坊さんだよ。さあ、のどがかわいたから水を飲もうかね。このおいしい水を。・・・あれあれ、どうしたんだい!?」
“真是个厚颜无耻的和尚啊。啊,口渴了,喝点水吧。这么美味的水啊。・・・哎呀呀,这是怎么回事!?”
おばあさんが川の水をすくおうとすると、何と川の水が川底に吸い込まれるように消えてしまったのです。
老奶奶想喝河里的水时,发现河里的水就好像被吸进河底了一样消失了。
それも不思議な事に、おばあさんの家の近くの川の水だけがなくなったのです。
而且不可思议的是,只有老奶奶家附近的河水是这样的。
おばあさんはその後、あの時のお坊さんが有名な弘法大師(こうぼうだいし)だと知って自分の行いをこうかいしましたが、川の水はそれから何年もかれたままだったそうです。
之后,老奶奶知道那时候的和尚就是有名的弘法大师时后悔极了,可是那河里的水在过了几年之后还是那样干枯的。
この辺りに住む人たちは今でも、この川を水無川(みずなしがわ)と呼んでいるそうです。
听说住那附近的人们至今还喊这条河为水无川。
~~~~~~~~~~~~~~··想做和尚的狐狸~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、江戸の小石川(こいしかわ)の町にあるお寺の学校に、沢蔵司(たくぞうし)と言う若い男がお坊さんになるためにやってきました。
很久很久以前,在江户的小石川镇上某个寺庙学校里,有一个为了做和尚而来的叫沢藏司的年轻男子。
沢蔵司はとても頭が良くて、前からいる先輩たちをどんどん追い抜いていきました。
沢藏司头脑聪明,渐渐地追上了以前的前辈们。
そして何年もしないうちに、「沢蔵司は、秀才だ」と、みんなに言われるようになりました。
而且没几年,大家都这样说他:“沢藏司是个才子。”
ところが毎日お寺へ学びに来るのに、沢蔵司がどこに住んでいるのか知っている者は誰もいません。
可是虽然每天都来寺庙学习,却没有人知道沢藏司住在哪里。
和尚さんに聞いても、知らないというのです。
问了师父也说是不知道。
「そう言えばこの前、あいつのあとをつけて行ったが、お寺の裏の森の辺りで見失ってしまったんだ」学校の友人たちはそう言って、首をかしげていました。
“这样一说,以前跟踪过那家伙。在寺庙后面的森林附近就跟丢了。”学校的朋友们这样说着歪着头想了下。
学校の友人たちと同じように、お寺の門前にあるそば屋の主人も沢蔵司の事を不思議に思っていました。
和学校里的朋友一样,寺庙门前一家荞麦店的老板也觉得沢藏司的事不可思议。
沢蔵司は毎晩のようにお店へやって来て、そばを食べたり買って帰ったりするのですが、お店に来るのは決まって誰もお客がいない時なのです。
沢藏司每天晚上都会到店里来,在店里吃荞麦面,或是打包回去,但是一定会在店里没有人的时候才来。
そこでそば屋の主人も、ある夜、ひそかに沢蔵司のあとをつけてみました。
所以荞麦店里的老板有个晚上偷偷地跟踪了沢藏司。
しかし学校の友人の時と同じように、沢蔵司はお寺の裏の森の辺りで姿を消してしまいました。
可是和学校朋友跟踪他时一样,沢藏司在寺庙后面的森林附近就消失了。
「あれ、どこへ行ったんだ?」そば屋の主人はちょうちんを取りに帰ると、沢蔵司が消えたあたりを調べて見ました。
“哎呀,去哪里了?”荞麦店老板去拿了灯笼来,调查了沢藏司消失的附近范围。
すると草むらの中に、そばをつつんであった竹の皮がたくさんすてられていたのです。
然后在草群中看到扔着很多包荞麦用的竹壳。
「なるほど。これでわかった。あの沢蔵司は、この森に住むキツネだ」そば屋の主人は納得すると、お店へ帰って行きました。
“原来如此。这样就明白了。那个沢藏司是住在这个森林里的狐狸啊。”荞麦店的老板知道这个之后就回到店里去了。
すると次の日から、沢蔵司はお寺にもそば屋にも来なくなったのです。
自那天之后,沢藏司就再也没有去过寺庙或是荞麦店。
それから何年かたったある日の事、沢蔵司は突然、お寺の和尚さんをたずねて来ました。
几年之后,有一天,沢藏司突然来拜访寺庙的师父。
そして和尚さんに、「自分はお寺の裏の森に住む二百才の白ギツネです。お坊さんになりたくて、勉強をしていました」と、打ち明けると、白ギツネの姿になって森に消えていったそうです。
而且对和尚坦白道:“我是住在这个寺庙后面森林里的白狐狸,我已经二百岁了。因为想做和尚,所以来这里学习。”之后,就变成白狐狸消失在森林里了。
~~~~~~~~~~~~~怪石~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、ある村の道のまん中に、どうやっても動かせない大きな石がありました。
很久很久以前,在某个村子的道路中央,有块大石头怎么都移不动。
その石は夜になるときみょうな声を出すので、みんなはこの石を《化け石》と呼んでこわがり、夜は誰もその道を通りませんでした。
那个石头在晚上会发出奇怪的声音,所以大家都称它为“怪石”,晚上谁都不敢从那条路上经过。
ある夜、となり村まで用事で行った庄屋(しょうや)さんが、村へ帰るのにどうしても化け石の一本道を通らなければならなくなりました。
有一天晚上,去邻村办事的村长回村时无论如何都只能经过那条有怪石的路。
「こわいが、仕方がないな」庄屋さんが、こわごわ化け石の横を通り抜けると、「お願いします。助けて下さい」「お願いします。助けて下さい」と、うしろから女の人の声が聞こえるのです。
“虽然害怕可是没办法了。”村长战战兢兢得经过怪石旁边时,“求求你,救救我”“求求你,救救我”,从后来传来一个女人的声音。
「ひぇー!だっ、誰だ!?」庄屋さんがビックリしてふりかえると、あの化け石が女の声で、「わたしは、化け石と呼ばれる女石(おんないし)です。わたしには間もなく子どもが産まれますが、腹が空いてこまっております。何か、食べる物をめぐんで下さい」と、言ったのです。
“呀!是,是谁啊!?”村长吃惊的回头看,那个怪石用女人的声音说道:“我是被称为怪石的女石。我快要生小孩了,可是肚子空空的。请给我点东西吃吧。”
それを聞いてかわいそうに思った庄屋さんは、こわいのを忘れて言いました。「おおっ、そうか。少し待っていろ」
听到这话后村长深感同情,所以就忘了害怕,说道:“哦,这样啊。你稍等一会。”
そして急いで家に帰ってご飯をたくと、にぎり飯をたくさん作って化け石のそばに持っていきました。
然后急急忙忙得跑回家,煮了饭之后做了很多饭团后拿到怪石旁边。
すると化け石から白い手が出てきて、にぎり飯を次々と化け石の中に入れていったのです。
然后怪石伸出白色的手,一个接一个的把饭团送到怪石里面。
やがてお腹がいっぱいになった化け石は、おにぎりぐらいの大きさの黒い石を庄屋さんに差し出しました。「お礼に、これをお持ち下さい。これは子産石(こうみいし)と言って、幸運を呼び込む石です。あなたの家を、いつまでも栄えさせるでしょう」
终于吃饱了的怪石拿出一块和饭团一般大小的黑色石头给村长,说:“这是给您的谢礼,请收下。这叫子产石,能带来好运的石头。能让你家一直繁荣昌盛。”
その子産石を大切にまつった庄屋さんの家は、それからいつまでも栄えました。
将子产石供奉起来了的村长家,自那之后就一直很兴旺。
そして子産石の名の通り、子産石は時々、本当に子石(こいし)を産んだそうです。
而且听说正如子产石的名字那样,子产石有时候真的会生出小石头。
~~~~~~~~~~~~~治愈伤口的温泉~~~~~~~~~~~~~~~
今から、千三百年以上もむかしの事です。
这是早在一千三百年前的事。
湯島(ゆしま)の里に、仲の良いツルの夫婦が巣を作っていました。
有对恩爱的仙鹤夫妻汤岛的村子里做了巢。
ところがある日、そのうちの一羽が足にひどいけがをしてしまいました。
可是有一天,其中一只仙鹤的脚受了重伤。
けがをしたツルはとても弱ってしまい、村人たちはすぐに死ぬだろうと思っていました。
受了伤的仙鹤很虚弱,村民们都觉得它可能要死掉了。
しかしけがをしたツルはヨタヨタと巣の近くの田んぼに入って行くと、そこで一晩中じっと立っていました。
但是受了伤的仙鹤摇摇晃晃得走到巢附近的田地里,然后一晚上就一直站在那里。
「ありゃ?あのツル、あんなところで何をしているんだろう?」近くの百姓はそれを見て、不思議に思いました。
“咦?那只仙鹤,站在那里干什么呀?”附近的百姓看到了都觉得不可思议。
それから何日も何日も、そのツルは夕方になると同じ場所にやって来て、一晩中そこに立っているのです。
之后每天每天,那只仙鹤一到傍晚就会来同一个地方站一晚上。
そして不思議な事に、そこに立つようになってからツルのけがは次第に良くなり、やがてすっかり元通りになったのです。
不可思议的是仙鹤自从站在那里开始,伤势渐渐好转,逐渐复原了。
「ありゃ?あのひどいけがが治ったぞ。これはどうしたことだ?」百姓がツルの毎日立っていたところを調べてみると、その田んぼの中からは熱いお湯が湯気を立ててわき出ているではありませんか。
“咦?那么严重的伤势居然痊愈了。这是怎么回事?”村民调查了一下仙鹤每天站着的地方,发现那田里中间有温泉冒着热气出来。
「こりゃあいい。村のみんなにも、教えてやろう」それを聞いた村人たちは、さっそくそこに小屋をたてました。
“这可真不错。告诉大家去。”听说了这件事之后的村民们,马上在那里建了个小屋。
そして仕事が終わると、毎日お湯につかりに来ました。
之后结束了一天的工作后,每天都会来泡温泉。
このお湯には不思議な力があって、疲れもよく取れるし、傷にもよく効くのです。
这温泉有不可思议的力量,能消除疲劳,也能治愈伤势。
人々はいつしかこのお湯を、『鴻(こう)の湯』と呼びました。
不知从什么时候开始,人们就称这温泉为“鸿泉”。
今でも温泉の町で有名な城崎(きのさき)から奥に入った静かな所にある『鴻の湯』に、疲れや傷をいやしに来る人がいるそうです。
听说即使现在,从以温泉出名的城崎进去,有个安静的场所就是“鸿泉”,时常会有人为了消除疲惫,治愈伤口而来。
~~~~~~~~~~~~~~~供奉大黑的萝卜~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、お腹の調子を崩していた大黒さまが、旅の途中で川の近くを通りかかりました。
很久很久以前,坏了肚子的大黑在旅行途中经过了河流旁边的道路。
するとその川で、長者の家に雇われている人が山の様に積んだ大根を洗っていたのです。
然后看到河边富翁家雇佣的人正在洗堆积如山的萝卜。
むかしから大根は、お腹の調子を整えると言われているので、大黒さまはその手伝いの人に頼みました。「すみません。実は、お腹を崩して困っております。どうか薬代わりに、その大根を一本くれませんか?」
据说萝卜能治肚子,所以大黑就对那帮工说道:“不好意思。我的肚子坏了。能不能给我根萝卜做药啊?”
すると、手伝いの人は、「そうですか。しかしこの大根は、旦那さまに数を数えられているので、一本でも無くなるとわたしが怒られてしまいます。申し訳ありませんが、差し上げる事は出来ません」と、断ったのです。
可是帮工却拒绝道:“这样啊。可是这些大根的数量老爷有数过的,要是少了一根就会挨骂的。真的很抱歉,不能给你啊。”
そしてたくさん洗っているうちに、先の方が二股になっている大根が出てきたので、手伝いの人は、(さすがの旦那さまも、この大根を二本とは数えていないはず)と、思い、二股に別れた大根の小さな一本をちぎって、先を歩く大黒さまを追いかけました。
然后洗了很多之后发现有根萝卜前段有两股,所以帮工想着就算是老爷,应该也不会把这个萝卜当做两根来数的吧,于是就把分成两股的萝卜中那块小的掰下来后,去追大黑。
そして、大黒さまに追いつくと、「失礼ですが、これで我慢して下さい」と、半分の大根を大黒さまに差し出したのです。
然后追上大黑后说道:“不好意思啊,就用这个将就一下吧。”,然后把那半根萝卜给了大黑。
するとそれを食べた大黒さまは、とてもすっきりした顔をして、「おかげさまで、お腹の調子が良くなりました」と、礼を言って去って行ったそうです。
吃了萝卜之后的大黑顿觉舒坦,就谢了帮工:“托您的福,我的肚子好了。”后离去了。
この日は12月10日だと言われており、それから12月10日には、二股大根を大黒さまに供える様になったそうです。
据说这一天是12月10日,所以之后的12月10日,就会给大黑菩萨供上两股的萝卜。
~~~~~~~~~~~~供奉佛像,化险为夷~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、長野のある山のふもとの村から、まばゆい光が立ちのぼりました。
很久很久以前,长野某个山脚下的村庄,升起耀眼的光芒。
そして地響きとともに地面に大きな穴が開き、そこから火柱と黒い煙が吹き出したのです。
而且随着巨响地面开了个大洞,从那里冒出了火柱和黑烟。
火柱と黒い煙は、日ごとにはげしくなっていきました。
火柱和黑烟一天比一天厉害。
火柱の熱さで村の家々は火事になり、困った村人たちは都の朝廷にうったえました。
火柱的热量引起了村庄多户人家的火灾,为此困扰的村民们向朝廷控诉。
それを聞いた天皇が、星の動きなどから物事を占う占い師に原因を占わせると、占い師は、「これは、仏の縁(えにし)によるものです。徳の高い僧なら、火柱をしずめる事が出来るでしょう」と、言ったのです。
天皇听说这件事后,让占卜星象等的占卜师占了原因后,占卜师说:“这是佛引起的。如果是得道高僧的话,就能控制火柱。”
そこで天皇は、偉いお坊さんを長野の村に送りました。
于是天皇就把得道高僧送到了长野村。
村に着いたお坊さんがお経をとなえると、黒い煙が紫色の煙に変わって紫色の雲が出来ました。
和尚到了村子后,就开始念经,黑色的烟变成紫烟后出来了紫色的云。
「むかしから紫色の雲は、おめでたい雲だと言われておるが」お坊さんはそう言うと、いっそう声をはりあげてお経をとなえました。
“从古至今就有紫云是吉祥之云一说。”和尚这样说着,就更加大声地念经。
すると紫色の雲の中から、光りかがやく女の仏さまが現れたのです。
然后从紫云中出来了闪闪发光的女菩萨。
女の仏さまは、お坊さんにこう告げました。「われは、世をすくう観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)です。われの像をつくって、この地にまつりなさい。さすれば、よい事が起こるであろう」
女菩萨对和尚这样说道:“我是救世观世音菩萨。做好我的像供奉在这里,就会有好事发生。”
観世音菩薩は言い終わると、紫色の雲とともに天にのぼっていきました。
观世音菩萨说完之后驾着紫云飞到天上去了。
「では、さっそく観世音菩薩さまをつくろうか」お坊さんは観世音菩薩像を彫り上げると、その像をお堂にまつりました。
“那么,赶紧做观世音菩萨的佛像吧。”和尚雕刻了观世音菩萨像之后供奉在了佛堂里。
すると穴から吹き出していた火柱と煙がだんだん弱くなって、今度は黒くてあたたかいお湯がわき出してきたのです。
然后从洞里冒出来的火柱和烟逐渐减弱了,冒出黑黑的温水。
このあたたかい湯が、のちに病気治療によく効く別所温泉になったと言われています。
据说这温水不久之后就成为了能治疗疾病的别所温泉。
~~~~~~~~~~~~~落入井里的雷神~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、赤須賀(あかすが)という町へ、大雨とともにカミナリが井戸の中へ落ちました。
很久很久以前,在一个叫赤须贺的镇上,伴随着大雨的雷神落到了井里。
村人たちがビックリして井戸の中をのぞいてみると、赤い体をしたカミナリが、「たすけてくれー」と、泣いていました。
村民们吓了一跳,往井里看,看到红色身体的雷神哭着喊:“救救我。”
「なにをいうか!人の家をなんども焼いているくせに!」
“说什么呢!明明不知道烧了多少次人家房子了。”
「そうだ、お前はずっとそこにいろ!」村人たちは井戸にふたをして、カミナリを閉じこめてしまいました。
“就是,你就一直呆在里面吧!”村民们在井上盖上盖子,把雷神关在了里面。
カミナリは大声を出して、何度も何度も頼みました。「お願いだ。どうか、ふたを開けてくれ。お願いだ」
雷神大声喊着,一再恳求道:“拜托了。请帮我打开盖子吧。拜托了。”
それを聞いてかわいそうになった村人は、少しだけふたを開けて言いました。「ふたを開けてやるから、その代わりに何かいい物を残して行け」
村民们听着觉得可怜,就稍微打开点盖子说道:“我们给你打开盖子,你留下点好东西就让你走。”
するとカミナリは、「今は何一つ持っていないから、背中につけている太鼓(たいこ)を井戸に入れておこう。これを入れておくと、この井戸の水は決してかれる事はないだろう」と、言いました。
雷神听后说道:“我现在什么都没有带,背上有个太鼓,就放在井里吧。如果把这个放在井里的话,这个井里的水就永远不会干枯了。”
そしてカミナリは空へ飛んで行く時に、「これからはこの土地へ二度とカミナリを落としませんから、どうぞご安心のほどを」と、かたく約束しました。
而且雷神飞往天空时,和大家约定:“从今以后,不会再向这片土地打雷了。请放心吧。”
それからこの地方ではカミナリが落ちる事なく、井戸の水もかれる事がありませんでした。
之后这个地方就没有再打过雷,井里的水也没有干枯过。
またときおり井戸の中から、太鼓の音がひびいてきたそうです。
而且听说有时候从井里还会传出太鼓的声音。
~~~~~~~~~~~~小僧的信~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、ある山寺に、和尚さんと小僧が住んでいました。
很久很久以前,某个山寺里住着个和尚和小僧。
むかしのお坊さんは、女の人と結婚出来ない決まりでしたので、お寺ではなくて里に、こっそりと女房を持つ人が多くいたそうです。
以前的和尚,按照规定是不能和女人结婚的,所以听说很多和尚不在寺庙里,但是偷偷地在村里娶了老婆。
この和尚さんもその一人で、里に女房がいたのです。
这个和尚也是其中一个,在村子里有老婆。
さて、夜になると和尚さんは、女房に会うために里へと下りて行きました。
话说,有一天晚上,和尚下山去村里会老婆。
そうすると山寺には、小僧がただ一人っきりです。
这样山寺里就只剩下小僧一个人了。
小僧は十歳だったので、まだ夜が怖くて、和尚さんがいなくなるといつも両耳を手でふさいで、布団の中でふるえていました。
小僧才十岁,所以害怕天黑,如果和尚不在,就经常捂着耳朵,躲在被子里瑟瑟发抖。
そんなある日、小僧は、《一二三四五六七八九十》と、自分が知っている漢字で手紙を書くと、それを和尚さんの机の上に置きました。
有一天,小僧用自己知道的汉字写了封信《一二三四五六七八九十》,放在了和尚的桌子上。
翌朝、帰ってきた和尚さんはそれを見つけると、小僧に聞きました。「小僧、夜に誰か来たのか?」
第二天,和尚回来时看到后就问小僧:“小僧,昨晚谁来过了?”
「いいえ、誰も来ていません」「しかし、ここに《一二三四五六七八九十》と書いたのがあるが」「・・・・・・」
“没有啊,没人来过啊。”“可是,这里不是写着《一二三四五六七八九十》嘛。”“・・・・・・”
「本当に、誰も来なかったのか?」「はい」「では、これは、お前が書いたのか?」「いいえ、わたしは知りません。ところで、何と書いてあったのですか?」
“真的没有人来过吗?”“是的。”“那么,这是你写的?”“不是,我不知道。不过,写的什么呀?”
「うむ。それがどうにもわからんのじゃ。お前はとんちが得意であろう。どうだ、この謎解きがわかるか?」
“恩,这怎么会看得懂啊。你比较聪明。怎么样,这个谜题能解开不?”
小僧は手紙を受け取ると、しばらく考えたふりをしてから、こう言いました。「わかりました。これは、こう読むのです。『ひとり(一)に知れ、ふたり(二)に知れりゃ、さん(三)ざんいう。知(し)れちゃ仕方ない、業(ごう)(五)をわかす。業をわかせば、ろく(六)なことにならん。質(七)屋の八(八)兵衛さんの娘にほれくさり、苦(九)労すんなよ。この住(十)職のばかたれ』」と、得意げに読む小僧の頭を、和尚さんはペシリと叩きました。
小僧接过信,假装想了一会后,这样说道:“我知道了。这个应该这样理解。‘一个人知道,两个人知道,就会传的沸沸扬扬。要是被知道了也没办法,就会发急。要是发急了就不好了。迷恋当铺八兵卫的女儿,可有的操心了哦。这个主持笨蛋’。”
「何が知りませんだ。これはどう見ても、お前が書いた物だろうが」
“还说什么不知道。怎么看这都是你写的东西啊。”
和尚さんは小僧を叱りましたが、でもそれからは里に行っても、出来るだけ早く帰ってくるようになったそうです。
虽然和尚责备了小僧,但是之后就算去村里,也会尽早赶回来。
~~~~~~~~~~~被钉了五年的壁虎~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、ある春の日の事、江戸のある家で雨よけの板がくさったので、板を取り替える事にしました。
很久很久以前,那是有一年春天的事,江户有户人家挡雨板腐烂了,所以打算换块板。
さっそく大工がくさった板をはぎとって見ると、なんとその下に体をくぎに打たれたヤモリがいて、くるくるくるくると回っていたのです。
木匠马上就把腐烂的板取下来一看,发现有只壁虎被钉子钉在下面,正在不停得转。
「やれやれ。背中から腹まで、くぎを打たれておるわい」
“哎呀呀。从背部到肚子,被钉子钉着啊。”
「これでは回るばかりで、逃げられん」大工たちが騒いでいるところへ、家の主人も出て来て、「ははあ。これはきっと五年前、この家をなおしたとき、釘を打たれたものにちがいない」と、言いました。
“这样只转逃不掉的呀。”木匠们正在争执的时候,家里的主人也走了出来,他说道:“啊啊。这一定是五年前重建这个房子时,被钉子钉上去的。”
すると大工たちは、「へーえ、それにしても五年もの長い間、どうして生きておったものかのう」と、不思議がりました。
师傅们都觉得不可思议:“咦,那五年这么长时间是怎么活过来的啊”
そこで大工が調べてみると、近くの壁にヤモリが行き来した道らしい一すじのあとがついていたのです。
于是木匠就调查了一下,发现附近的墙壁上,有条壁虎来往的通道—因为有痕迹残留着。
「そうか。この道を通って五年もの間、仲間が食べ物を運んでいたというわけか」
“这样啊。通过这条通道,这五年都是有同伴把食物运过来的啊”
「なるほど」
“原来如此啊”
「こんなヤモリでも、情というものはあるんじゃな」
“就算是壁虎,也有感情这东西啊”
「ヤモリよ、お前もよい仲間を持ったものだ」
“壁虎啊,你可真是有个好伙伴啊”
みんなは仲間を助けたヤモリたちに感心し、釘に打たれたヤモリを助けてやったという事です。
大家都被帮助同伴的壁虎们感动了,把钉在钉子上的壁虎放了出来。
~~~~~~~~~~~~~为龙治病的医生~~~~~~~~~~~
むかしむかし、山と海とはさまれた、小さな村がありました。
很久很久以前,有个小村子夹在山和海之间。
村人は山の木を切ってまきをつくり、船で遠く那覇(なは)の町まで売りに行って暮らしていました。
村民们砍掉山里的树,卷起来,再用船装到很远的那霸镇去卖。
この村には貧乏だけど、名医と評判のお医者さんがいます。
这个村子里住着个医生,虽然很穷,但是据说医术精湛。
ある日のタぐれ、お医者さんのところへ金持ちの娘が一人でたずねてきました。
有一天傍晚,有一个有钱的姑娘来到了医生的地方。
お医者さんは一目で娘が何かの化け物である事を見破りましたが、何も言わずに娘が痛いとうったえるところをみてあげました。
医生一眼就看出了这个姑娘是什么的化身,但是什么都没说,还是替她检查了所说的痛的地方。
「どれどれ。・・・これは!」なんと化け物の耳の中で、一匹のムカデがあばれているのです。
“哪里哪里。・・・这是!”不知道是什么化身的耳朵里,有一只蜈蚣。
「これは大変だ。だがその前に、あんたの正体を現しなさい!」
“这可难办了。不过在那之前,你先现出你的正身吧!”
娘はコクリとうなずいたかと思うと、口から白い霧(きり)を吹き出して一匹の大青竜(だいせいりゅう)になりました。
感觉那姑娘点了点头,然后从嘴里吐出白雾,变成了一条大青龙。
そして目に涙をいっぱいためて、お医者さんを見つめています。
然后眼泪汪汪得盯着医生看。
「おお、よしよし。今に楽にしてあげよう」お医者さんはそう言いながら、竜の耳の中にニワトリを入れてやりました。
“噢噢,好的好的。现在就帮你医治。”医生这样说着,就把一只鸡放进了龙的耳朵里。
さあ、それから青竜の耳の中で、ムカデとニワトリのたたかいがはじまりました。
然后,青龙的耳朵里就展开了一场蜈蚣和鸡的战斗。
ムカデとニワトリは竜の耳の中で大暴れしましたが、竜はジッとガマンしました。
蜈蚣和鸡在龙的耳朵里乱成一团,但是龙却一直忍着。
それから間もなく、竜の耳からニワトリがムカデをくわえて出てきました。
就这样过了一会后,鸡叼着蜈蚣从龙的耳朵里走了出来。
「よかった、よかった。これで大丈夫だ」すっかり元気を取りもどした竜は、お医者さんに竜胆を差し出して、ニワトリには大きな頭を何度も下げて天にのぼっていきました。
“好极了,好极了。这样就没事了。”恢复精神后的龙给了医生龙胆,向着鸡鞠了几个躬后就飞到天上去了。
その後、竜はいくら地上に大雨を降らせていても、そこにニワトリの姿を見つけるとニワトリにケガをさせてはいけないと思い、すぐにおとなしくなったという事です。
据说在那之后,龙不管往地上下多大的雨,只要看到鸡的话,就会想着不要让它受伤,马上就会老实下来。
~~~~~~~~~~变成牛的美丽姑娘~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんときれいな娘が住んでいました。
很久很久以前,某个地方住着个老爷爷,老奶奶和美丽姑娘。
ある時、お城の若殿さまが狩りに行って、にわか雨に降られたので、おじいさんとおばあさんの家で雨やどりをしたのですが、その時、若殿さまは娘を見染めて、「近い内に、娘を嫁にもらいに来るぞ」と、言って帰って行きました。
有一次,城里的年轻大人来狩猎,突然下起了大雨,所以就来老爷爷和老奶奶家躲雨,然后就看上了那位姑娘。临走前说“近期内,我会来提亲的。”
それから二、三日後、おじいさんの家で法事(ほうじ)があり、和尚(おしょう)さんを呼んだところ、和尚さんまでが娘を気に入ってしまいました。
过了两三天后,老爷爷家要做法事,可是就连那和尚也看上了那位姑娘。
でも和尚さんは仏(ほとけ)につかえる身で、女性と結婚する事ができません。
可是因为和尚是要为佛祖效劳的,所以不能和女性结婚。
娘は欲しいが嫁にくれというわけにも行かず、そこでおじいさんとおばあさんをだます事にしたのです。
因为不能说让那姑娘嫁给自己,所以就决定对老爷爷和老奶奶撒个谎。
「じいさま、ばあさま、お前さまの娘はわたしの見たところ、近々ウシになりそうだ。仏さまの前でお経を読んでやるから、二、三日寺によこしなさい」
“老爷爷,老奶奶,以我之见,你们的女儿最近可能会变成牛。但是我会在佛祖前面为她念经诵佛,所以让她来寺庙里呆几天吧。”
翌朝、おじいさんとおばあさんは、カゴ屋を呼んで娘をお寺へやりました。
到第二天早上,老爷爷和老奶奶喊来轿夫把女儿送到寺庙里去。
ところが酒好きのカゴ屋が、カゴを道に置きっぱなしで酒屋に酒を飲みに行ったのです。
可是爱喝酒的轿夫把轿子放在路上就跑去酒馆喝酒了。
そこへお城の若殿さまが通りかかり、娘をみつけて城へ連れて行ってしまいました。
这时城里的年轻大人正好经过,发现了姑娘就把她带到城里去了。
そのあと娘の下りたカゴへ、どこから逃げて来たのか一匹の小ウシが逃げ込みました。
之后,不知道从哪里逃来的一只小牛逃进了姑娘下来后的轿子里。
ちょうどそこへ帰って来たカゴ屋は何も知らずに寺へ行きましたが、いつのまにか娘が小ウシになっていたので和尚さんもカゴ屋もビックリ。
而正好回来的轿夫什么都不知道就这样去了寺庙,不知道什么时候姑娘变成了小牛的和尚和轿夫都吃了一惊。
和尚さんは、おじいさんとおばあさんに、「娘はお経を読む前に、ウシになってしまった。もうわたしのお経では、人間にもどす事は出来ません」と、おじいさんとおばあさんに、ウシを取りに来させました。
和尚对老爷爷和老奶奶说道:“在我念经之前,你们的女儿就变成了牛。我的经已经不能让她再变成人了。”然后让他们把牛领了回来。
おじいさんとおばあさんは泣く泣く小ウシを家に連れて帰り、大切に育てました。
老爷爷和老奶奶一边哭一边把小牛带回家,细心照顾它。
そのうちウシは大きくなり、おじいさんとおばあさんを乗せて田んぼに行くようになりましたが、ある日の事、突然ウシは二人を乗せて走り出して、とうとう城の中へ飛込んだのです。
牛一天天大了起来,已经能让老爷爷和老奶奶坐着去田里了,可是有一天牛载着两人狂奔起来,跑到了城里。
突然のあばれウシに、城の中は大騒ぎになりました。
对于突然出现的牛,城里引起了骚动。
そこへ、娘が出て来て、「おや?父さんに母さん、よく来てくれましたね」と、むかえられて、おじいさんとおばあさんと娘と、それにウシは、お城の中で幸せに暮らしたという事です。
这时,女儿出来迎接他们:“哎呀?爸爸妈妈你们来了啊。”后来,老爷爷和老奶奶和女儿,还有那头牛一起在城里幸福得生活。
江戸の終わり頃、三重のある村の庄屋さんが、こんな夢のお告げを聞きました。『三日後の夜に、大嵐がやってくる。このあたりの人間が、たくさん死ぬ運命だ。だがさいわいにも、村のスズメたちが身代わりになるそうだ。安心するがよい』
江户时代结束时,三重的某个村子里的村长,梦里面被告知了这样一个信息“三天之后的晚上,会有大暴风雨到来。这附近的人们很多都注定要死。但是幸运的是,村子里的麻雀们会做你们的替身。请放心吧。”
目を覚ました庄屋さんはどうしたらよいかわからず、夜が明けると近くのお寺へ出かけて行き、親しくしている和尚さんに夢の話をしました。
村长醒了之后,不知道该怎么办,天一亮,就去了附近的寺庙,和关系比较好的和尚说了梦里面的事。
すると和尚さんも不思議な事に、「なんと!実はわしも昨日の晩、そなたとまったく同じ夢のお告げを聞いたのじゃ」と、言うではありませんか。
和尚听了之后,不可思议得说道:“不会吧!其实昨天晚上我也和你一样,在梦里面收到了这个消息”。
「スズメが身代わりになるとは意味がわからぬが、とにかく大変な事が起こるのは間違いない」
“虽然不知道麻雀会做替身是什么意思,但是要发生不好的事情了一定不会有错的了。”
そこで二人はお寺のご本尊の薬師如来(やくしにょらい)に、少しでも村の被害が少なくなるようにとお祈りしました。
于是两人就向寺庙里的主佛药师如来请求尽量让村子的受害减轻一点。
三日後、夕方から強い風が吹き出して、家がゆれるほどの大嵐となりました。
三天后,从傍晚开始就刮强风,厉害得快把房子都晃动了。
夢のお告げは、本当だったのです。
梦里的通知是真的。
翌朝、二人は大嵐がさった村の様子を見に行きました。
第二天,两人去看经历了大暴风雨的村子。
するとさいわいな事に、村人たちの被害はほとんどありませんでした。
幸运的是村民们几乎没有遇害的。
「あれほどの大嵐だったのに、けが人すら出ていないとは。う言えば、スズメたちが身代わりになると言っていたな」
“那么厉害的大暴风雨,居然没有人受伤。对了,有说过麻雀们会做替身吧。”
「はい、スズメのねぐらは裏山の竹林です。行ってみましょう」二人は裏山の竹林に行って、びっくりしました。
“是啊。麻雀的窝在后山的竹林里。去看看吧。”两人来到后山的竹林里一看,大吃一惊。
なんと数千羽にものぼるたくさんのスズメたちが、足のふみ場もないほどに死んでいたのです。
超过几千只的麻雀们都死了,连站的地方都没有了。
「そうか、身代わりとはこういう事だったのか」
“这样啊,这就是所谓的替身的意思啊。”
「スズメたちよ、ありがとう」
“麻雀们,谢谢啦。”
庄屋さんと和尚さんは手を合わせると、村人たちの身代わりになったスズメたちの冥福(めいふく)をいのりました。
村长和和尚合掌,为作为村民们替身而死去的麻雀们祈求冥福。
~~~~~~~~~~~~为救村子牺牲的甚五郎~~~~~~~~~~~~~~
江戸時代、但馬(たじま)の豊岡(とよおか)と、出石地方(いずしちほう)の田んぼは、井せきをつくって、そこから水を引いていたそうです。
听说在江户时代,但马的丰岗和出石地方的田地都是做堤坝,然后引水灌溉的。
その水によって、その年の稲作の良し悪しが決まるので、水の確保はとても大切でした。
那水决定着这一年稻作的好坏,所以水的确保显得尤为重要。
新田井(にったい) せきもそのひとつで、井をせき止めする日には奉行まで出てきて、不公平が無いように監督をしていたといわれています。
新田堤堰也是其中之一,在拦河的那一天,按照上级命令,要求监督好不出一点差错。
そのため井せきのほとりには番小屋までつくられて、夜も昼も厳重な監視が続けられたのです。
所以堤坝旁边建了看守人住的小屋,日以继夜得严格看守着。
ところが、ひとつ困った事がありました。
可是,却有件事让人头痛不已。
新田井せきが止められると水かさが増すので、伊豆村(いずむら)は水につかってしまうのです。
要是把新田堤坝堵住的话,水量就会增加,会把伊豆村淹掉。
村人たちは毎年のように役人にかけあうのですが、いっこうに取り合ってはくれません。
村民每年都会向官员反应,可是却完全没有被受理过。
そんなある日の事、この村の百姓で甚五郎(じんごろう)という男が、何を思ったのかサンダワラ(→わらで作った米俵のふた)を持って川へ出かけて行きました。
有一天,这个村子里一个叫甚五郎的男人好像突然想到什么一样,拿着米袋两端的圆盖子(用稻草做的米袋的盖子)向河流那里跑去。
その頃、新田井せきでは相変わらず番人が、厳しい監視を続けています。
那时候,在新田堤坝那里,看守人还是像往常一样严格看守着。
すると上流の方からサンダワラが流れて来て、水をせき止めてある土俵にあたったのです。
然后从河流上方流过来米袋盖子,撞到了土袋子。
するとわらで作られた軽いサンダワラなのに、土俵がくずれて水が流れ出したではありませんか。
可是明明是用稻草做的很轻的米袋盖子,却撞到了土袋子,让水流了出来。
番人は、びっくりです。
看守人大吃一惊。
そしてそのサンダワラは、来た道をさかのぼって、上流へと帰って行くではありませんか。
而且那米袋盖子正顺着来时候的道路往上流回去。
「サンダワラが、流れに逆らって上流へ行くとはおかいしい。・・・さては!」番人は鉄砲をとると、サンダワラめがけて、ドスン!と、撃ちました。
“米盖子逆流而上真是太奇怪了。・・・莫非是!”看守人举起了抢,瞄准米袋盖子,砰得开了枪。
すると、川の水はみるみるまっ赤に染まって、サンダワラを頭にくくりつけた甚五郎の死体が浮いたのです。
然后河水看着就被染成了红色,用头顶着米袋盖子的甚五郎的尸体浮了上来。
知らせを聞いて駆けつけた村人たちは、「バカじゃのう。下へ流れていれば助かったのに」と、いいながら、村のために死んだ甚五郎に涙したのです。
闻讯赶来的村民们虽然嘴上说着:“真笨啊。要是往下游就可以得救的嘛”,一边还是对为村子而死的甚五郎流了眼泪。
その後、村では甚五郎を手厚くとむらい、毎年うら盆がくると、田んぼに美しいまんとうの火がともされるのだそうです。
听说之后,村子里厚葬了甚五郎,每年盂兰盆会时,都会在田地里点起美丽的长柄纸灯笼。
~~~~~~~~~~~~~大力士称山~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、とても大きな大鬼がいました。
很久很久以前,有一个很大的大鬼。
また大きいだけではなく、とても力持ちでした。
而且不仅高大,还是个大力士。
ある日の事、この大鬼は山から下りて行くと、村人たちに向かって大声で言いました「ええか、みんな。このおいが、桜島(さくらじま)と飯牟礼山(いいむれさん)と、どっちが重いか、かついで見るで」
有一天,那个大鬼下山冲着村民们大声说道:“喂,大家听好了。我将为大家挑一下看看樱岛和饭牟礼山到底哪个重。”
そして、大きな大きなもっこ(→農産物などを運ぶ用具)を運んできました。
而且运来了很大很大的土筐(→用来运农产物等的用具)。
そして両端に桜島と飯牟礼山をつり下げてみると、飯牟礼山よりも桜島の方がはるかに重く、何度やってもバランスがとれません。
然后在两端放上了樱岛和饭牟礼山,樱岛比饭牟礼山重的多,尝试了几次都无法平衡。
「まっこと、腹の立つ!」気の短い大鬼は、もっこのにない棒を振り上げると、桜島の頂上をバンバンと叩きました。
“真是的,太火大了!”心急的大鬼举起土筐的扁担,啪啪得敲樱岛的山顶。
そのために今でも桜島の頂上は、でこぼこになっているのです。
因此就算现在樱岛的顶上还是凹凸不平的。
それからそのとき、あまりにも足を踏ん張ったので足が地面にめり込んでしまいました。
那时候,因为用脚踩地,所以脚印留在了地面上。
その足跡の一つが、伊集院の恋の原という所に、今でもそのまま残っているそうです。
那脚印的其中之一至今还留在一个叫伊集院恋原的地方。
~~~~~~~~~~~~~水无川~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、吉敷川(よしきかわ)の川ぞいに、一人のおばあさんが住んでいました。
很久很久以前,在吉敷川的边上,住着一个老奶奶。
ある日の事、汚い身なりをしたお坊さんが通りかかっておばあさんに言いました。「旅の僧ですが、のどがかわいてこまっております。どうか水を一杯、飲ませてくだされ」
有一天,穿着一身脏衣服的和尚经过,对老奶奶说道:“我是旅行僧,现在口渴的难受。请赏我一杯水喝吧。”
するとおばあさんは、手を振って言いました。「だめだめ。よそ者に飲ませる水は、一てきもないよ。この辺りの川の水は、全部あたしの物なんだよ。しっ、しっ、あっちに行きな」
老奶奶摇着手说道:“不行不行。给生人喝的水一滴也没有。这附近河里的水,全部是我的东西。去去去,到那边去。”
「お願いです。一杯だけで、いいのです」
“拜托了。一杯就好。”
「うるさい坊さんだね。はやくあっちへ行かないと、しょうちしないよ!」おばあさんは手を振り上げて、お坊さんを追い返しました。
“真是个烦人的和尚。不快点到那边去的话,我可不饶你!”老奶奶举起手赶走了和尚。
「まったく、ずうずうしい坊さんだよ。さあ、のどがかわいたから水を飲もうかね。このおいしい水を。・・・あれあれ、どうしたんだい!?」
“真是个厚颜无耻的和尚啊。啊,口渴了,喝点水吧。这么美味的水啊。・・・哎呀呀,这是怎么回事!?”
おばあさんが川の水をすくおうとすると、何と川の水が川底に吸い込まれるように消えてしまったのです。
老奶奶想喝河里的水时,发现河里的水就好像被吸进河底了一样消失了。
それも不思議な事に、おばあさんの家の近くの川の水だけがなくなったのです。
而且不可思议的是,只有老奶奶家附近的河水是这样的。
おばあさんはその後、あの時のお坊さんが有名な弘法大師(こうぼうだいし)だと知って自分の行いをこうかいしましたが、川の水はそれから何年もかれたままだったそうです。
之后,老奶奶知道那时候的和尚就是有名的弘法大师时后悔极了,可是那河里的水在过了几年之后还是那样干枯的。
この辺りに住む人たちは今でも、この川を水無川(みずなしがわ)と呼んでいるそうです。
听说住那附近的人们至今还喊这条河为水无川。
~~~~~~~~~~~~~~··想做和尚的狐狸~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、江戸の小石川(こいしかわ)の町にあるお寺の学校に、沢蔵司(たくぞうし)と言う若い男がお坊さんになるためにやってきました。
很久很久以前,在江户的小石川镇上某个寺庙学校里,有一个为了做和尚而来的叫沢藏司的年轻男子。
沢蔵司はとても頭が良くて、前からいる先輩たちをどんどん追い抜いていきました。
沢藏司头脑聪明,渐渐地追上了以前的前辈们。
そして何年もしないうちに、「沢蔵司は、秀才だ」と、みんなに言われるようになりました。
而且没几年,大家都这样说他:“沢藏司是个才子。”
ところが毎日お寺へ学びに来るのに、沢蔵司がどこに住んでいるのか知っている者は誰もいません。
可是虽然每天都来寺庙学习,却没有人知道沢藏司住在哪里。
和尚さんに聞いても、知らないというのです。
问了师父也说是不知道。
「そう言えばこの前、あいつのあとをつけて行ったが、お寺の裏の森の辺りで見失ってしまったんだ」学校の友人たちはそう言って、首をかしげていました。
“这样一说,以前跟踪过那家伙。在寺庙后面的森林附近就跟丢了。”学校的朋友们这样说着歪着头想了下。
学校の友人たちと同じように、お寺の門前にあるそば屋の主人も沢蔵司の事を不思議に思っていました。
和学校里的朋友一样,寺庙门前一家荞麦店的老板也觉得沢藏司的事不可思议。
沢蔵司は毎晩のようにお店へやって来て、そばを食べたり買って帰ったりするのですが、お店に来るのは決まって誰もお客がいない時なのです。
沢藏司每天晚上都会到店里来,在店里吃荞麦面,或是打包回去,但是一定会在店里没有人的时候才来。
そこでそば屋の主人も、ある夜、ひそかに沢蔵司のあとをつけてみました。
所以荞麦店里的老板有个晚上偷偷地跟踪了沢藏司。
しかし学校の友人の時と同じように、沢蔵司はお寺の裏の森の辺りで姿を消してしまいました。
可是和学校朋友跟踪他时一样,沢藏司在寺庙后面的森林附近就消失了。
「あれ、どこへ行ったんだ?」そば屋の主人はちょうちんを取りに帰ると、沢蔵司が消えたあたりを調べて見ました。
“哎呀,去哪里了?”荞麦店老板去拿了灯笼来,调查了沢藏司消失的附近范围。
すると草むらの中に、そばをつつんであった竹の皮がたくさんすてられていたのです。
然后在草群中看到扔着很多包荞麦用的竹壳。
「なるほど。これでわかった。あの沢蔵司は、この森に住むキツネだ」そば屋の主人は納得すると、お店へ帰って行きました。
“原来如此。这样就明白了。那个沢藏司是住在这个森林里的狐狸啊。”荞麦店的老板知道这个之后就回到店里去了。
すると次の日から、沢蔵司はお寺にもそば屋にも来なくなったのです。
自那天之后,沢藏司就再也没有去过寺庙或是荞麦店。
それから何年かたったある日の事、沢蔵司は突然、お寺の和尚さんをたずねて来ました。
几年之后,有一天,沢藏司突然来拜访寺庙的师父。
そして和尚さんに、「自分はお寺の裏の森に住む二百才の白ギツネです。お坊さんになりたくて、勉強をしていました」と、打ち明けると、白ギツネの姿になって森に消えていったそうです。
而且对和尚坦白道:“我是住在这个寺庙后面森林里的白狐狸,我已经二百岁了。因为想做和尚,所以来这里学习。”之后,就变成白狐狸消失在森林里了。
~~~~~~~~~~~~~怪石~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、ある村の道のまん中に、どうやっても動かせない大きな石がありました。
很久很久以前,在某个村子的道路中央,有块大石头怎么都移不动。
その石は夜になるときみょうな声を出すので、みんなはこの石を《化け石》と呼んでこわがり、夜は誰もその道を通りませんでした。
那个石头在晚上会发出奇怪的声音,所以大家都称它为“怪石”,晚上谁都不敢从那条路上经过。
ある夜、となり村まで用事で行った庄屋(しょうや)さんが、村へ帰るのにどうしても化け石の一本道を通らなければならなくなりました。
有一天晚上,去邻村办事的村长回村时无论如何都只能经过那条有怪石的路。
「こわいが、仕方がないな」庄屋さんが、こわごわ化け石の横を通り抜けると、「お願いします。助けて下さい」「お願いします。助けて下さい」と、うしろから女の人の声が聞こえるのです。
“虽然害怕可是没办法了。”村长战战兢兢得经过怪石旁边时,“求求你,救救我”“求求你,救救我”,从后来传来一个女人的声音。
「ひぇー!だっ、誰だ!?」庄屋さんがビックリしてふりかえると、あの化け石が女の声で、「わたしは、化け石と呼ばれる女石(おんないし)です。わたしには間もなく子どもが産まれますが、腹が空いてこまっております。何か、食べる物をめぐんで下さい」と、言ったのです。
“呀!是,是谁啊!?”村长吃惊的回头看,那个怪石用女人的声音说道:“我是被称为怪石的女石。我快要生小孩了,可是肚子空空的。请给我点东西吃吧。”
それを聞いてかわいそうに思った庄屋さんは、こわいのを忘れて言いました。「おおっ、そうか。少し待っていろ」
听到这话后村长深感同情,所以就忘了害怕,说道:“哦,这样啊。你稍等一会。”
そして急いで家に帰ってご飯をたくと、にぎり飯をたくさん作って化け石のそばに持っていきました。
然后急急忙忙得跑回家,煮了饭之后做了很多饭团后拿到怪石旁边。
すると化け石から白い手が出てきて、にぎり飯を次々と化け石の中に入れていったのです。
然后怪石伸出白色的手,一个接一个的把饭团送到怪石里面。
やがてお腹がいっぱいになった化け石は、おにぎりぐらいの大きさの黒い石を庄屋さんに差し出しました。「お礼に、これをお持ち下さい。これは子産石(こうみいし)と言って、幸運を呼び込む石です。あなたの家を、いつまでも栄えさせるでしょう」
终于吃饱了的怪石拿出一块和饭团一般大小的黑色石头给村长,说:“这是给您的谢礼,请收下。这叫子产石,能带来好运的石头。能让你家一直繁荣昌盛。”
その子産石を大切にまつった庄屋さんの家は、それからいつまでも栄えました。
将子产石供奉起来了的村长家,自那之后就一直很兴旺。
そして子産石の名の通り、子産石は時々、本当に子石(こいし)を産んだそうです。
而且听说正如子产石的名字那样,子产石有时候真的会生出小石头。
~~~~~~~~~~~~~治愈伤口的温泉~~~~~~~~~~~~~~~
今から、千三百年以上もむかしの事です。
这是早在一千三百年前的事。
湯島(ゆしま)の里に、仲の良いツルの夫婦が巣を作っていました。
有对恩爱的仙鹤夫妻汤岛的村子里做了巢。
ところがある日、そのうちの一羽が足にひどいけがをしてしまいました。
可是有一天,其中一只仙鹤的脚受了重伤。
けがをしたツルはとても弱ってしまい、村人たちはすぐに死ぬだろうと思っていました。
受了伤的仙鹤很虚弱,村民们都觉得它可能要死掉了。
しかしけがをしたツルはヨタヨタと巣の近くの田んぼに入って行くと、そこで一晩中じっと立っていました。
但是受了伤的仙鹤摇摇晃晃得走到巢附近的田地里,然后一晚上就一直站在那里。
「ありゃ?あのツル、あんなところで何をしているんだろう?」近くの百姓はそれを見て、不思議に思いました。
“咦?那只仙鹤,站在那里干什么呀?”附近的百姓看到了都觉得不可思议。
それから何日も何日も、そのツルは夕方になると同じ場所にやって来て、一晩中そこに立っているのです。
之后每天每天,那只仙鹤一到傍晚就会来同一个地方站一晚上。
そして不思議な事に、そこに立つようになってからツルのけがは次第に良くなり、やがてすっかり元通りになったのです。
不可思议的是仙鹤自从站在那里开始,伤势渐渐好转,逐渐复原了。
「ありゃ?あのひどいけがが治ったぞ。これはどうしたことだ?」百姓がツルの毎日立っていたところを調べてみると、その田んぼの中からは熱いお湯が湯気を立ててわき出ているではありませんか。
“咦?那么严重的伤势居然痊愈了。这是怎么回事?”村民调查了一下仙鹤每天站着的地方,发现那田里中间有温泉冒着热气出来。
「こりゃあいい。村のみんなにも、教えてやろう」それを聞いた村人たちは、さっそくそこに小屋をたてました。
“这可真不错。告诉大家去。”听说了这件事之后的村民们,马上在那里建了个小屋。
そして仕事が終わると、毎日お湯につかりに来ました。
之后结束了一天的工作后,每天都会来泡温泉。
このお湯には不思議な力があって、疲れもよく取れるし、傷にもよく効くのです。
这温泉有不可思议的力量,能消除疲劳,也能治愈伤势。
人々はいつしかこのお湯を、『鴻(こう)の湯』と呼びました。
不知从什么时候开始,人们就称这温泉为“鸿泉”。
今でも温泉の町で有名な城崎(きのさき)から奥に入った静かな所にある『鴻の湯』に、疲れや傷をいやしに来る人がいるそうです。
听说即使现在,从以温泉出名的城崎进去,有个安静的场所就是“鸿泉”,时常会有人为了消除疲惫,治愈伤口而来。
~~~~~~~~~~~~~~~供奉大黑的萝卜~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、お腹の調子を崩していた大黒さまが、旅の途中で川の近くを通りかかりました。
很久很久以前,坏了肚子的大黑在旅行途中经过了河流旁边的道路。
するとその川で、長者の家に雇われている人が山の様に積んだ大根を洗っていたのです。
然后看到河边富翁家雇佣的人正在洗堆积如山的萝卜。
むかしから大根は、お腹の調子を整えると言われているので、大黒さまはその手伝いの人に頼みました。「すみません。実は、お腹を崩して困っております。どうか薬代わりに、その大根を一本くれませんか?」
据说萝卜能治肚子,所以大黑就对那帮工说道:“不好意思。我的肚子坏了。能不能给我根萝卜做药啊?”
すると、手伝いの人は、「そうですか。しかしこの大根は、旦那さまに数を数えられているので、一本でも無くなるとわたしが怒られてしまいます。申し訳ありませんが、差し上げる事は出来ません」と、断ったのです。
可是帮工却拒绝道:“这样啊。可是这些大根的数量老爷有数过的,要是少了一根就会挨骂的。真的很抱歉,不能给你啊。”
そしてたくさん洗っているうちに、先の方が二股になっている大根が出てきたので、手伝いの人は、(さすがの旦那さまも、この大根を二本とは数えていないはず)と、思い、二股に別れた大根の小さな一本をちぎって、先を歩く大黒さまを追いかけました。
然后洗了很多之后发现有根萝卜前段有两股,所以帮工想着就算是老爷,应该也不会把这个萝卜当做两根来数的吧,于是就把分成两股的萝卜中那块小的掰下来后,去追大黑。
そして、大黒さまに追いつくと、「失礼ですが、これで我慢して下さい」と、半分の大根を大黒さまに差し出したのです。
然后追上大黑后说道:“不好意思啊,就用这个将就一下吧。”,然后把那半根萝卜给了大黑。
するとそれを食べた大黒さまは、とてもすっきりした顔をして、「おかげさまで、お腹の調子が良くなりました」と、礼を言って去って行ったそうです。
吃了萝卜之后的大黑顿觉舒坦,就谢了帮工:“托您的福,我的肚子好了。”后离去了。
この日は12月10日だと言われており、それから12月10日には、二股大根を大黒さまに供える様になったそうです。
据说这一天是12月10日,所以之后的12月10日,就会给大黑菩萨供上两股的萝卜。
~~~~~~~~~~~~供奉佛像,化险为夷~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、長野のある山のふもとの村から、まばゆい光が立ちのぼりました。
很久很久以前,长野某个山脚下的村庄,升起耀眼的光芒。
そして地響きとともに地面に大きな穴が開き、そこから火柱と黒い煙が吹き出したのです。
而且随着巨响地面开了个大洞,从那里冒出了火柱和黑烟。
火柱と黒い煙は、日ごとにはげしくなっていきました。
火柱和黑烟一天比一天厉害。
火柱の熱さで村の家々は火事になり、困った村人たちは都の朝廷にうったえました。
火柱的热量引起了村庄多户人家的火灾,为此困扰的村民们向朝廷控诉。
それを聞いた天皇が、星の動きなどから物事を占う占い師に原因を占わせると、占い師は、「これは、仏の縁(えにし)によるものです。徳の高い僧なら、火柱をしずめる事が出来るでしょう」と、言ったのです。
天皇听说这件事后,让占卜星象等的占卜师占了原因后,占卜师说:“这是佛引起的。如果是得道高僧的话,就能控制火柱。”
そこで天皇は、偉いお坊さんを長野の村に送りました。
于是天皇就把得道高僧送到了长野村。
村に着いたお坊さんがお経をとなえると、黒い煙が紫色の煙に変わって紫色の雲が出来ました。
和尚到了村子后,就开始念经,黑色的烟变成紫烟后出来了紫色的云。
「むかしから紫色の雲は、おめでたい雲だと言われておるが」お坊さんはそう言うと、いっそう声をはりあげてお経をとなえました。
“从古至今就有紫云是吉祥之云一说。”和尚这样说着,就更加大声地念经。
すると紫色の雲の中から、光りかがやく女の仏さまが現れたのです。
然后从紫云中出来了闪闪发光的女菩萨。
女の仏さまは、お坊さんにこう告げました。「われは、世をすくう観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)です。われの像をつくって、この地にまつりなさい。さすれば、よい事が起こるであろう」
女菩萨对和尚这样说道:“我是救世观世音菩萨。做好我的像供奉在这里,就会有好事发生。”
観世音菩薩は言い終わると、紫色の雲とともに天にのぼっていきました。
观世音菩萨说完之后驾着紫云飞到天上去了。
「では、さっそく観世音菩薩さまをつくろうか」お坊さんは観世音菩薩像を彫り上げると、その像をお堂にまつりました。
“那么,赶紧做观世音菩萨的佛像吧。”和尚雕刻了观世音菩萨像之后供奉在了佛堂里。
すると穴から吹き出していた火柱と煙がだんだん弱くなって、今度は黒くてあたたかいお湯がわき出してきたのです。
然后从洞里冒出来的火柱和烟逐渐减弱了,冒出黑黑的温水。
このあたたかい湯が、のちに病気治療によく効く別所温泉になったと言われています。
据说这温水不久之后就成为了能治疗疾病的别所温泉。
~~~~~~~~~~~~~落入井里的雷神~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、赤須賀(あかすが)という町へ、大雨とともにカミナリが井戸の中へ落ちました。
很久很久以前,在一个叫赤须贺的镇上,伴随着大雨的雷神落到了井里。
村人たちがビックリして井戸の中をのぞいてみると、赤い体をしたカミナリが、「たすけてくれー」と、泣いていました。
村民们吓了一跳,往井里看,看到红色身体的雷神哭着喊:“救救我。”
「なにをいうか!人の家をなんども焼いているくせに!」
“说什么呢!明明不知道烧了多少次人家房子了。”
「そうだ、お前はずっとそこにいろ!」村人たちは井戸にふたをして、カミナリを閉じこめてしまいました。
“就是,你就一直呆在里面吧!”村民们在井上盖上盖子,把雷神关在了里面。
カミナリは大声を出して、何度も何度も頼みました。「お願いだ。どうか、ふたを開けてくれ。お願いだ」
雷神大声喊着,一再恳求道:“拜托了。请帮我打开盖子吧。拜托了。”
それを聞いてかわいそうになった村人は、少しだけふたを開けて言いました。「ふたを開けてやるから、その代わりに何かいい物を残して行け」
村民们听着觉得可怜,就稍微打开点盖子说道:“我们给你打开盖子,你留下点好东西就让你走。”
するとカミナリは、「今は何一つ持っていないから、背中につけている太鼓(たいこ)を井戸に入れておこう。これを入れておくと、この井戸の水は決してかれる事はないだろう」と、言いました。
雷神听后说道:“我现在什么都没有带,背上有个太鼓,就放在井里吧。如果把这个放在井里的话,这个井里的水就永远不会干枯了。”
そしてカミナリは空へ飛んで行く時に、「これからはこの土地へ二度とカミナリを落としませんから、どうぞご安心のほどを」と、かたく約束しました。
而且雷神飞往天空时,和大家约定:“从今以后,不会再向这片土地打雷了。请放心吧。”
それからこの地方ではカミナリが落ちる事なく、井戸の水もかれる事がありませんでした。
之后这个地方就没有再打过雷,井里的水也没有干枯过。
またときおり井戸の中から、太鼓の音がひびいてきたそうです。
而且听说有时候从井里还会传出太鼓的声音。
~~~~~~~~~~~~小僧的信~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、ある山寺に、和尚さんと小僧が住んでいました。
很久很久以前,某个山寺里住着个和尚和小僧。
むかしのお坊さんは、女の人と結婚出来ない決まりでしたので、お寺ではなくて里に、こっそりと女房を持つ人が多くいたそうです。
以前的和尚,按照规定是不能和女人结婚的,所以听说很多和尚不在寺庙里,但是偷偷地在村里娶了老婆。
この和尚さんもその一人で、里に女房がいたのです。
这个和尚也是其中一个,在村子里有老婆。
さて、夜になると和尚さんは、女房に会うために里へと下りて行きました。
话说,有一天晚上,和尚下山去村里会老婆。
そうすると山寺には、小僧がただ一人っきりです。
这样山寺里就只剩下小僧一个人了。
小僧は十歳だったので、まだ夜が怖くて、和尚さんがいなくなるといつも両耳を手でふさいで、布団の中でふるえていました。
小僧才十岁,所以害怕天黑,如果和尚不在,就经常捂着耳朵,躲在被子里瑟瑟发抖。
そんなある日、小僧は、《一二三四五六七八九十》と、自分が知っている漢字で手紙を書くと、それを和尚さんの机の上に置きました。
有一天,小僧用自己知道的汉字写了封信《一二三四五六七八九十》,放在了和尚的桌子上。
翌朝、帰ってきた和尚さんはそれを見つけると、小僧に聞きました。「小僧、夜に誰か来たのか?」
第二天,和尚回来时看到后就问小僧:“小僧,昨晚谁来过了?”
「いいえ、誰も来ていません」「しかし、ここに《一二三四五六七八九十》と書いたのがあるが」「・・・・・・」
“没有啊,没人来过啊。”“可是,这里不是写着《一二三四五六七八九十》嘛。”“・・・・・・”
「本当に、誰も来なかったのか?」「はい」「では、これは、お前が書いたのか?」「いいえ、わたしは知りません。ところで、何と書いてあったのですか?」
“真的没有人来过吗?”“是的。”“那么,这是你写的?”“不是,我不知道。不过,写的什么呀?”
「うむ。それがどうにもわからんのじゃ。お前はとんちが得意であろう。どうだ、この謎解きがわかるか?」
“恩,这怎么会看得懂啊。你比较聪明。怎么样,这个谜题能解开不?”
小僧は手紙を受け取ると、しばらく考えたふりをしてから、こう言いました。「わかりました。これは、こう読むのです。『ひとり(一)に知れ、ふたり(二)に知れりゃ、さん(三)ざんいう。知(し)れちゃ仕方ない、業(ごう)(五)をわかす。業をわかせば、ろく(六)なことにならん。質(七)屋の八(八)兵衛さんの娘にほれくさり、苦(九)労すんなよ。この住(十)職のばかたれ』」と、得意げに読む小僧の頭を、和尚さんはペシリと叩きました。
小僧接过信,假装想了一会后,这样说道:“我知道了。这个应该这样理解。‘一个人知道,两个人知道,就会传的沸沸扬扬。要是被知道了也没办法,就会发急。要是发急了就不好了。迷恋当铺八兵卫的女儿,可有的操心了哦。这个主持笨蛋’。”
「何が知りませんだ。これはどう見ても、お前が書いた物だろうが」
“还说什么不知道。怎么看这都是你写的东西啊。”
和尚さんは小僧を叱りましたが、でもそれからは里に行っても、出来るだけ早く帰ってくるようになったそうです。
虽然和尚责备了小僧,但是之后就算去村里,也会尽早赶回来。
~~~~~~~~~~~被钉了五年的壁虎~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、ある春の日の事、江戸のある家で雨よけの板がくさったので、板を取り替える事にしました。
很久很久以前,那是有一年春天的事,江户有户人家挡雨板腐烂了,所以打算换块板。
さっそく大工がくさった板をはぎとって見ると、なんとその下に体をくぎに打たれたヤモリがいて、くるくるくるくると回っていたのです。
木匠马上就把腐烂的板取下来一看,发现有只壁虎被钉子钉在下面,正在不停得转。
「やれやれ。背中から腹まで、くぎを打たれておるわい」
“哎呀呀。从背部到肚子,被钉子钉着啊。”
「これでは回るばかりで、逃げられん」大工たちが騒いでいるところへ、家の主人も出て来て、「ははあ。これはきっと五年前、この家をなおしたとき、釘を打たれたものにちがいない」と、言いました。
“这样只转逃不掉的呀。”木匠们正在争执的时候,家里的主人也走了出来,他说道:“啊啊。这一定是五年前重建这个房子时,被钉子钉上去的。”
すると大工たちは、「へーえ、それにしても五年もの長い間、どうして生きておったものかのう」と、不思議がりました。
师傅们都觉得不可思议:“咦,那五年这么长时间是怎么活过来的啊”
そこで大工が調べてみると、近くの壁にヤモリが行き来した道らしい一すじのあとがついていたのです。
于是木匠就调查了一下,发现附近的墙壁上,有条壁虎来往的通道—因为有痕迹残留着。
「そうか。この道を通って五年もの間、仲間が食べ物を運んでいたというわけか」
“这样啊。通过这条通道,这五年都是有同伴把食物运过来的啊”
「なるほど」
“原来如此啊”
「こんなヤモリでも、情というものはあるんじゃな」
“就算是壁虎,也有感情这东西啊”
「ヤモリよ、お前もよい仲間を持ったものだ」
“壁虎啊,你可真是有个好伙伴啊”
みんなは仲間を助けたヤモリたちに感心し、釘に打たれたヤモリを助けてやったという事です。
大家都被帮助同伴的壁虎们感动了,把钉在钉子上的壁虎放了出来。
~~~~~~~~~~~~~为龙治病的医生~~~~~~~~~~~
むかしむかし、山と海とはさまれた、小さな村がありました。
很久很久以前,有个小村子夹在山和海之间。
村人は山の木を切ってまきをつくり、船で遠く那覇(なは)の町まで売りに行って暮らしていました。
村民们砍掉山里的树,卷起来,再用船装到很远的那霸镇去卖。
この村には貧乏だけど、名医と評判のお医者さんがいます。
这个村子里住着个医生,虽然很穷,但是据说医术精湛。
ある日のタぐれ、お医者さんのところへ金持ちの娘が一人でたずねてきました。
有一天傍晚,有一个有钱的姑娘来到了医生的地方。
お医者さんは一目で娘が何かの化け物である事を見破りましたが、何も言わずに娘が痛いとうったえるところをみてあげました。
医生一眼就看出了这个姑娘是什么的化身,但是什么都没说,还是替她检查了所说的痛的地方。
「どれどれ。・・・これは!」なんと化け物の耳の中で、一匹のムカデがあばれているのです。
“哪里哪里。・・・这是!”不知道是什么化身的耳朵里,有一只蜈蚣。
「これは大変だ。だがその前に、あんたの正体を現しなさい!」
“这可难办了。不过在那之前,你先现出你的正身吧!”
娘はコクリとうなずいたかと思うと、口から白い霧(きり)を吹き出して一匹の大青竜(だいせいりゅう)になりました。
感觉那姑娘点了点头,然后从嘴里吐出白雾,变成了一条大青龙。
そして目に涙をいっぱいためて、お医者さんを見つめています。
然后眼泪汪汪得盯着医生看。
「おお、よしよし。今に楽にしてあげよう」お医者さんはそう言いながら、竜の耳の中にニワトリを入れてやりました。
“噢噢,好的好的。现在就帮你医治。”医生这样说着,就把一只鸡放进了龙的耳朵里。
さあ、それから青竜の耳の中で、ムカデとニワトリのたたかいがはじまりました。
然后,青龙的耳朵里就展开了一场蜈蚣和鸡的战斗。
ムカデとニワトリは竜の耳の中で大暴れしましたが、竜はジッとガマンしました。
蜈蚣和鸡在龙的耳朵里乱成一团,但是龙却一直忍着。
それから間もなく、竜の耳からニワトリがムカデをくわえて出てきました。
就这样过了一会后,鸡叼着蜈蚣从龙的耳朵里走了出来。
「よかった、よかった。これで大丈夫だ」すっかり元気を取りもどした竜は、お医者さんに竜胆を差し出して、ニワトリには大きな頭を何度も下げて天にのぼっていきました。
“好极了,好极了。这样就没事了。”恢复精神后的龙给了医生龙胆,向着鸡鞠了几个躬后就飞到天上去了。
その後、竜はいくら地上に大雨を降らせていても、そこにニワトリの姿を見つけるとニワトリにケガをさせてはいけないと思い、すぐにおとなしくなったという事です。
据说在那之后,龙不管往地上下多大的雨,只要看到鸡的话,就会想着不要让它受伤,马上就会老实下来。
~~~~~~~~~~变成牛的美丽姑娘~~~~~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんときれいな娘が住んでいました。
很久很久以前,某个地方住着个老爷爷,老奶奶和美丽姑娘。
ある時、お城の若殿さまが狩りに行って、にわか雨に降られたので、おじいさんとおばあさんの家で雨やどりをしたのですが、その時、若殿さまは娘を見染めて、「近い内に、娘を嫁にもらいに来るぞ」と、言って帰って行きました。
有一次,城里的年轻大人来狩猎,突然下起了大雨,所以就来老爷爷和老奶奶家躲雨,然后就看上了那位姑娘。临走前说“近期内,我会来提亲的。”
それから二、三日後、おじいさんの家で法事(ほうじ)があり、和尚(おしょう)さんを呼んだところ、和尚さんまでが娘を気に入ってしまいました。
过了两三天后,老爷爷家要做法事,可是就连那和尚也看上了那位姑娘。
でも和尚さんは仏(ほとけ)につかえる身で、女性と結婚する事ができません。
可是因为和尚是要为佛祖效劳的,所以不能和女性结婚。
娘は欲しいが嫁にくれというわけにも行かず、そこでおじいさんとおばあさんをだます事にしたのです。
因为不能说让那姑娘嫁给自己,所以就决定对老爷爷和老奶奶撒个谎。
「じいさま、ばあさま、お前さまの娘はわたしの見たところ、近々ウシになりそうだ。仏さまの前でお経を読んでやるから、二、三日寺によこしなさい」
“老爷爷,老奶奶,以我之见,你们的女儿最近可能会变成牛。但是我会在佛祖前面为她念经诵佛,所以让她来寺庙里呆几天吧。”
翌朝、おじいさんとおばあさんは、カゴ屋を呼んで娘をお寺へやりました。
到第二天早上,老爷爷和老奶奶喊来轿夫把女儿送到寺庙里去。
ところが酒好きのカゴ屋が、カゴを道に置きっぱなしで酒屋に酒を飲みに行ったのです。
可是爱喝酒的轿夫把轿子放在路上就跑去酒馆喝酒了。
そこへお城の若殿さまが通りかかり、娘をみつけて城へ連れて行ってしまいました。
这时城里的年轻大人正好经过,发现了姑娘就把她带到城里去了。
そのあと娘の下りたカゴへ、どこから逃げて来たのか一匹の小ウシが逃げ込みました。
之后,不知道从哪里逃来的一只小牛逃进了姑娘下来后的轿子里。
ちょうどそこへ帰って来たカゴ屋は何も知らずに寺へ行きましたが、いつのまにか娘が小ウシになっていたので和尚さんもカゴ屋もビックリ。
而正好回来的轿夫什么都不知道就这样去了寺庙,不知道什么时候姑娘变成了小牛的和尚和轿夫都吃了一惊。
和尚さんは、おじいさんとおばあさんに、「娘はお経を読む前に、ウシになってしまった。もうわたしのお経では、人間にもどす事は出来ません」と、おじいさんとおばあさんに、ウシを取りに来させました。
和尚对老爷爷和老奶奶说道:“在我念经之前,你们的女儿就变成了牛。我的经已经不能让她再变成人了。”然后让他们把牛领了回来。
おじいさんとおばあさんは泣く泣く小ウシを家に連れて帰り、大切に育てました。
老爷爷和老奶奶一边哭一边把小牛带回家,细心照顾它。
そのうちウシは大きくなり、おじいさんとおばあさんを乗せて田んぼに行くようになりましたが、ある日の事、突然ウシは二人を乗せて走り出して、とうとう城の中へ飛込んだのです。
牛一天天大了起来,已经能让老爷爷和老奶奶坐着去田里了,可是有一天牛载着两人狂奔起来,跑到了城里。
突然のあばれウシに、城の中は大騒ぎになりました。
对于突然出现的牛,城里引起了骚动。
そこへ、娘が出て来て、「おや?父さんに母さん、よく来てくれましたね」と、むかえられて、おじいさんとおばあさんと娘と、それにウシは、お城の中で幸せに暮らしたという事です。
这时,女儿出来迎接他们:“哎呀?爸爸妈妈你们来了啊。”后来,老爷爷和老奶奶和女儿,还有那头牛一起在城里幸福得生活。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
回复: ~~~~~~~~~~故事故事~~~~~~~~~~~~
~~~~~~小气鬼拔牙~~~~~~~~~~~~~
むかしむかし、あるところに、虫歯を抜く名人がいました。
その頃は歯医者がなかったので、みんなは虫歯になると名人のところへ行って、クギを抜くクギ抜きで虫歯を抜いてもらったのです。
虫歯をクギ抜きで抜くのはとても痛いのですが、でもこの名人に抜いてもらうと少しも痛くないので、大変な評判でした。
さて、名人の家の近くに、もらう物は何でももらうのに、出す物は自分の舌(した)を出すのももったいないというぐらいのひどいけちん坊がいました。
このけちん坊も虫歯になりましたが、治療のお金を出すのが嫌なので、虫歯をずっとがまんしていました。
でもとうとうがまん出来ずに、けちん坊は名人のところへやって来たのです。
「虫歯を抜いてほしいが、一本いくらで抜いてくれる?」
「はい。一本抜くのは、二文(→60円ほど)です」
「何?ただ抜くだけで、二文も取るのか?」
「そうですよ。二本なら四文、三本なら六文」
「そりゃ、高すぎる。一本一文にまけろ」
この名人はとても優しい人だったので、お金がなくて困っている人の虫歯はただで抜いてやります。
でも、このけちん坊は、大変な大金持ちです。
「まける事は出来ません。嫌なら、帰って下さい」
「うむ、そう言われてもな・・・」けちん坊はしばらく考えていましたが、さすがに虫歯の痛みには勝てません。「よし、それならこの虫歯と一緒に、二文でもう一本抜いてくれ」
二本で二文なら、一本で一文という事になります。
名人はバカらしくなり、すぐに虫歯を抜いてやりました。「さあ、虫歯は抜きましたよ。二文を置いて、もう帰って下さい」
「待て待て、二文で二本の歯を抜く約束だ。もう一本抜いてくれ」
「でも、もう虫歯はありませんよ」
「いいから早くしろ、もう一本抜いてもらわないと損(そん)をする」
「・・・はいはい」
名人はもう一本、虫歯ではない丈夫な歯を抜いてやりました。
「いててて!」丈夫な歯を抜いたので、とても痛かったですが、それでもけちん坊は口を押さえながらも、(よしよし。これで一文もうけたぞ)と、喜んで帰って行ったという事です。
很久很久以前,有个地方住着个拔蛀牙的名人。
那时候没有牙医,所以大家长了蛀牙就会去名人的地方,用拔钉子的钳子给他们拔蛀牙。
虽然用钳子拔蛀牙会很痛,可是让那个名人拔的话却一点都不痛,所以深受好评。
话说,在那名人家附近有个小气鬼,只要有东西可以拿就来者不拒,但是要是要拿出东西去,就连伸个舌头都会觉得浪费。
这个小气鬼也长了蛀牙,但是因为不想出诊疗费用,所以就一直忍着。
但是渐渐地实在忍不了,所以小气鬼就来到了名人的地方。
“我想要拔蛀牙,一颗牙齿要多少钱?”
“恩。拔一颗二文(60日元)”
“什么?光是拔掉就要收二文?”
“是啊。两颗四文,三颗六文。”
“这太贵了。一颗便宜一文吧。”
这个名人是个心地善良的人,对于没有钱的人也会免费为他们拔牙齿。
但是,这个小气鬼却是个有钱人。
“没办法便宜了。要是不愿意的话,就请回吧。”
“恩。你这样说就・・・”小气鬼犹豫了一会,可是终究还是抵不过蛀牙的疼痛。“好吧,那和这颗蛀牙一起,再给我拔一颗吧。”
这样一来,两颗两文,一颗就是一文了。
名人很无奈,就立刻给他拔了蛀牙。“好了,蛀牙已经拔掉了。放下两文钱,你走吧。”
“等一下等一下。不是说好两文钱拔两颗牙齿嘛。再给我拔一颗。”
“可是,已经没有蛀牙了啊。”
“没关系的。快给我拔吧。不再拔一颗的话我就亏了。”
“・・・好吧好吧”
名人又给他拔了一颗不是蛀牙的牙齿。
“痛痛痛!”因为是拔完好的牙齿,所以很痛,但是小气鬼却捂着嘴巴,想着(好嘞好嘞。这样就赚了一文了)高兴的回去了。
むかしむかし、あるところに、虫歯を抜く名人がいました。
その頃は歯医者がなかったので、みんなは虫歯になると名人のところへ行って、クギを抜くクギ抜きで虫歯を抜いてもらったのです。
虫歯をクギ抜きで抜くのはとても痛いのですが、でもこの名人に抜いてもらうと少しも痛くないので、大変な評判でした。
さて、名人の家の近くに、もらう物は何でももらうのに、出す物は自分の舌(した)を出すのももったいないというぐらいのひどいけちん坊がいました。
このけちん坊も虫歯になりましたが、治療のお金を出すのが嫌なので、虫歯をずっとがまんしていました。
でもとうとうがまん出来ずに、けちん坊は名人のところへやって来たのです。
「虫歯を抜いてほしいが、一本いくらで抜いてくれる?」
「はい。一本抜くのは、二文(→60円ほど)です」
「何?ただ抜くだけで、二文も取るのか?」
「そうですよ。二本なら四文、三本なら六文」
「そりゃ、高すぎる。一本一文にまけろ」
この名人はとても優しい人だったので、お金がなくて困っている人の虫歯はただで抜いてやります。
でも、このけちん坊は、大変な大金持ちです。
「まける事は出来ません。嫌なら、帰って下さい」
「うむ、そう言われてもな・・・」けちん坊はしばらく考えていましたが、さすがに虫歯の痛みには勝てません。「よし、それならこの虫歯と一緒に、二文でもう一本抜いてくれ」
二本で二文なら、一本で一文という事になります。
名人はバカらしくなり、すぐに虫歯を抜いてやりました。「さあ、虫歯は抜きましたよ。二文を置いて、もう帰って下さい」
「待て待て、二文で二本の歯を抜く約束だ。もう一本抜いてくれ」
「でも、もう虫歯はありませんよ」
「いいから早くしろ、もう一本抜いてもらわないと損(そん)をする」
「・・・はいはい」
名人はもう一本、虫歯ではない丈夫な歯を抜いてやりました。
「いててて!」丈夫な歯を抜いたので、とても痛かったですが、それでもけちん坊は口を押さえながらも、(よしよし。これで一文もうけたぞ)と、喜んで帰って行ったという事です。
很久很久以前,有个地方住着个拔蛀牙的名人。
那时候没有牙医,所以大家长了蛀牙就会去名人的地方,用拔钉子的钳子给他们拔蛀牙。
虽然用钳子拔蛀牙会很痛,可是让那个名人拔的话却一点都不痛,所以深受好评。
话说,在那名人家附近有个小气鬼,只要有东西可以拿就来者不拒,但是要是要拿出东西去,就连伸个舌头都会觉得浪费。
这个小气鬼也长了蛀牙,但是因为不想出诊疗费用,所以就一直忍着。
但是渐渐地实在忍不了,所以小气鬼就来到了名人的地方。
“我想要拔蛀牙,一颗牙齿要多少钱?”
“恩。拔一颗二文(60日元)”
“什么?光是拔掉就要收二文?”
“是啊。两颗四文,三颗六文。”
“这太贵了。一颗便宜一文吧。”
这个名人是个心地善良的人,对于没有钱的人也会免费为他们拔牙齿。
但是,这个小气鬼却是个有钱人。
“没办法便宜了。要是不愿意的话,就请回吧。”
“恩。你这样说就・・・”小气鬼犹豫了一会,可是终究还是抵不过蛀牙的疼痛。“好吧,那和这颗蛀牙一起,再给我拔一颗吧。”
这样一来,两颗两文,一颗就是一文了。
名人很无奈,就立刻给他拔了蛀牙。“好了,蛀牙已经拔掉了。放下两文钱,你走吧。”
“等一下等一下。不是说好两文钱拔两颗牙齿嘛。再给我拔一颗。”
“可是,已经没有蛀牙了啊。”
“没关系的。快给我拔吧。不再拔一颗的话我就亏了。”
“・・・好吧好吧”
名人又给他拔了一颗不是蛀牙的牙齿。
“痛痛痛!”因为是拔完好的牙齿,所以很痛,但是小气鬼却捂着嘴巴,想着(好嘞好嘞。这样就赚了一文了)高兴的回去了。
キセキ- 帖子数 : 422
注册日期 : 12-03-06
年龄 : 37
第1页/共1页
您在这个论坛的权限:
您不能在这个论坛回复主题